はじめに:「有名な絵本、うちの子には響かなかった…」そんな経験ありませんか?

「今日こそは!」と、あの有名な『ぐりとぐら』を借りてきたの。大きなカステラのページで、一緒に「わー!」ってなるのを夢見ていたのに…。3ページもいかないうちに、息子はプイッと、おもちゃ箱の方へ走って行っちゃった…。

分かるぞ…。僕も「2歳から読める名作」って紹介されてた絵本を買ってきては、息子の無反応に、静かに心を折られていたよ。「私の読み方が悪いのかな…」「まだ、うちの子には早かったのかな…」って。
こんにちは!3歳の息子を持つ「いろパパ」です。
その、がっかり感と、ほんの少しの罪悪感。痛いほど、よく分かります。
でも、それはあなたのせいでも、お子さんのせいでも、決してありません。
実は、子供の成長には「絵本が“本当に”楽しくなる順番」があるんです。
この記事では、100人以上の先輩ママたちのリアルな声と、ちょっと理系な分析を基に、あなたのお子さんの「今」に、針の穴を通すようにピッタリとハマる一冊を見つける、一番やさしい方法をお伝えしますね。
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絵本コーナーの「〇歳向け」という表記。あれは、忘れてしまっていい。大事なのは、君のお子さんの“心”が、今、どの段階にいるかを見極めることだ。
子供の心の成長は、階段のように一段ずつ上がっていきます。絵本の楽しみ方も、その成長に合わせて、自然と変わっていくのです。
ステップ①:「音とリズム」を“体で”楽しむ時期(0〜2歳頃)
- 子供のきもち: 「お話の意味は分からないけど、ママの『うんとこしょ、どっこいしょ』って声、面白いな!気持ちいいな!」
- この時期の特徴: 物語の筋を追うよりも、耳に心地よい「音」や「リズム」そのものを楽しんでいます。「わんわん」「がたんごとん」といった擬音語や、繰り返しのフレーズが大好き。
- 選ぶポイント: 短い言葉の繰り返しが多い、擬音語・擬態語が豊か、読むと自然にリズムが生まれる絵本。
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ステップ②:「物語のワクワク」に“心を”躍らせる時期(2〜4歳頃)

- 子供のきもち: 「オオカミが来る!こぶたちゃん、逃げてー!」
- この時期の特徴: 「次はどうなるの?」という、物語のワクワクに目覚めます。シンプルで分かりやすい「起承転結」や「問題→解決」の流れがある物語に、ぐっと引き込まれます。
- 選ぶポイント: 展開が分かりやすい、ハラハラドキドキする場面がある、最後にスッキリ解決する絵本。
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ステップ③:「登場人物のきもち」に“自分を”重ねる時期(4歳〜頃)
- 子供のきもち: 「スイミー、ひとりぼっちで、きっと寂しかっただろうな…」
- この時期の特徴: 物語の表面だけでなく、登場人物の「心の中」を想像し始めます。喜びだけでなく、悲しみや寂しさといった複雑な感情にも共感できるようになっていきます。
- 選ぶポイント: 主人公の気持ちが変化していく、少し切ない場面もある、「どうして、この子こう思ったのかな?」と親子で話したくなる絵本。
たくさんの名作に触れさせたい!“名作絵本セット”という選択肢

一冊一冊、子供の反応を見ながら選ぶのも素敵だけど、「これを読んでおけば間違いない」っていう名作を、まとめて揃えておく安心感も捨てがたいわよね。

ああ。特に、おじいちゃんやおばあちゃんからの、誕生日やクリスマスの“大型プレゼント”としても、絵本セットは最高の選択肢の一つだ。
ここでは、特に人気の高い2つの世界名作絵本セットを、その“設計思想”の違いから、徹底的に比較・分析します。
【網羅性の王者】ポプラ社『はじめての世界名作えほん』シリーズ
▼これは、もはや“家庭内図書館”である▼
「ももたろう」から始まり、「シンデレラ」「ピーター・パン」を経て、「ガリバーりょこうき」に至るまで、古今東西の日本の昔話、世界の童話を全80巻[/deco]で網羅する、まさに“圧巻”のシリーズ。
1〜40巻の「あかいおうち」と、41〜80巻の「きいろいおうち」があり、この2つを揃えれば、子供時代に出会っておきたい名作のほとんどが、あなたの本棚に収まります。
▼“薄さ”と“軽さ”に込められた、計算された設計思想▼
一冊一冊は、子供が自分で持てるほど薄くて軽い。これは、「ひとり読み」への移行を、力強くサポートするための設計です。最初は親が読み聞かせ、やがて子供が自分でページをめくり、物語の世界に没入していく。1歳から6歳まで、子供の成長に寄り添い、長く読み継がれることを前提として作られています。
▼こんな家庭に、最高の投資となる▼
- 「物語のシャワーを浴びせたい」と願う家庭
- 日本の昔話にも、しっかりと触れさせたい家庭
- 一度揃えれば、数年間は絵本選びに困らない「安心感」が欲しい家庭
【親しみやすさの天才】永岡書店『世界名作アニメ絵本』シリーズ
▼これは、“持ち運べるアニメシアター”である▼
「シンデレラ」「ピノキオ」「ピーターパン」など、子供たちが大好きな物語を、フルカラーのアニメ調イラストで描いたシリーズ。1冊あたり約15cm四方というCDケースのようなコンパクトさで、お出かけバッグに2〜3冊忍ばせておくのに、これ以上の相棒はいません。
▼“絵”で物語る、現代っ子のための設計思想▼
このシリーズの最大の強みは、その視覚的な分かりやすさ。テレビや動画に慣れ親しんだ現代の子供たちが、直感的に「面白そう!」と感じる絵作りがされています。文章はシンプルですが、その分、豊かな表情のキャラクターたちが、物語の感情を雄弁に伝えてくれます。「活字だけの絵本は、ちょっと苦手…」というお子さんにとって、物語の世界への、最高の“入り口”となってくれるはずです。
▼こんな家庭に、最高の相棒となる▼
- 「絵本を読む」というより、「アニメを見る」感覚で、物語に親しませたい家庭
- 外出先や病院の待ち時間など、子供が飽きずに待てる“秘密兵器”が欲しい家庭
- 手頃な価格で、まず名作の“あらすじ”に触れさせたい家庭
【診断】我が子の「今」はどのステップ? “運命の一冊”を見つけよう

「うちの子、今どのステップなんだろう?」…難しいわ。

大丈夫。難しいことは考えなくていい。お子さんの“普段の遊び”を思い浮かべるだけで、答えは自ずと見えてくるはずだ。
Q. 最近、お子さんが一番夢中になっている遊びは、どれに近いですか?
- A. 手遊び歌に合わせて体を揺らしたり、「ブーブー」みたいな“音の真似”をしたりするのが大好き!
→ あなたは【ステップ①】にいます! まずは『おおきなかぶ』から始めてみませんか?
「うんとこしょ、どっこいしょ」のフレーズを、お子さんと一緒に声に出してみてください。きっと目をキラキラさせながら、一緒に掛け声をかけてくれるはずです。 - B. ぬいぐるみや人形で、「ママ役」「先生役」になりきって、一人二役で遊んでいる!
→ あなたは【ステップ②】にいます! 『三びきのこぶた』の世界に、夢中になるはずです。
想像の世界に入り込むのが得意になってきた証拠。「もし、きみがこぶただったら、どんなおうちを作る?」なんて話しながら読むと、物語の世界が何倍も広がります。 - C. お友達とケンカした時、「〇〇ちゃん、悲しかったかな…」と、心配そうにしていることがある。
→ あなたは【ステップ③】にいます! 『てぶくろ』で、思いやりの心を育んでみませんか?
他の人の気持ちを想像できるようになった、大きな心の成長の証です。動物たちがぎゅうぎゅうになりながらも、お互いを思いやる姿に、お子さんはきっと優しい気持ちになれるはずです。
【ステップ別】これなら間違いない!先輩ママが選んだ鉄板の名作絵本リスト

さあ、君のお子さんの“今”のステップが分かったところで、具体的な“運命の一冊”を探しに行こう!先輩ママたちが「うちの子、これで絵本が好きになりました!」と太鼓判を押す、鉄板の名作たちだ。
《ステップ①向け》親子で声を出して笑える!リズムと音の絵本
『おおきなかぶ』
おじいさんが植えたかぶが大きくなりすぎて、みんなで力を合わせて引っ張る、あのお話。
- ママへのヒント: 「うんとこしょ、どっこいしょ」は、ページをめくるたびに家族みんなで声を合わせるのがおすすめ!お子さんの手を引っ張る真似をすると、もっと盛り上がりますよ。
『三びきのやぎのがらがらどん』
橋の下に住む恐ろしい怪物トロールと、知恵と勇気で立ち向かう三びきのやぎの物語。
- ママへのヒント: トロールの「がたんごとん」という低い声は、パパに読んでもらうと大迫力!子供が「もう一回!」と何度もせがむこと間違いなしです。
《ステップ②向け》ドキドキが止まらない!物語のワクワク絵本
『三びきのこぶた』
藁の家、木の家、レンガの家。オオカミに吹き飛ばされないように、こぶたたちは一生懸命。
- ママへのヒント: オオカミが家を吹き飛ばす「ふーっ!」の場面で、お子さんのお腹やほっぺに息を吹きかけると、キャッキャと笑いが止まりません。
『てぶくろ』
![]()
雪の中に落ちていた一つのてぶくろに、次々と動物たちが「入れて」とやってきて…。
- ママへのヒント: 動物が増えるたびに「まだ入るの!?」と驚く子供の表情が可愛いです。読み終わった後、「次は誰が来ると思う?」と想像を広げる遊びも楽しいですよ。
《ステップ③向け》心が「じーん」と温かくなる、共感の絵本
『スイミー』
小さな黒い魚スイミーが、知恵と勇気で仲間たちと力を合わせ、大きな魚を追い払う物語。
- ママへのヒント: 「みんなで力を合わせる」ことの大切さを、自然に感じられる一冊。読み終わった後、「スイミー、賢かったね。どうしてだと思う?」と問いかけてみてください。
『はらぺこあおむし』
![]()
小さなあおむしが、いろんな食べ物を食べて、最後は美しい蝶になる、あまりにも有名な物語。
- ママへのヒント: 穴の空いたページを指でくぐらせたり、「もぐもぐ」と食べる音を一緒に楽しんだり。色鮮やかな絵は、お子さんの感性も刺激してくれます。
読み聞かせが、もっと「幸せな時間」になる、ちょっとしたコツ
コツ①:ママ・パパが、まず楽しむこと
「上手に読まなきゃ」「声色を変えきゃ」なんて思わなくて大丈夫。子供が一番嬉しいのは、あなたが楽しそうに読んでくれること。疲れている日は、短い絵本を1冊だけでもOK。無理せず、ゆったりとした気持ちで。
コツ②:「なんで?」を引き出す、魔法の質問
読み終わった後、「この子、今どんな気持ちかな?」「どうしてこうしたんだと思う?」と問いかけてみてください。正解を求めるのではなく、子供の想像力や感性を引き出すきっかけになります。
コツ③:物語の世界と、現実の世界をつなげる
「ピーマン、苦手?『はらぺこあおむし』も、たくさん食べて大きくなったよね」
「お友達と仲良くできたね。『てぶくろ』の動物さんたちみたいだね」
こんな風に、絵本と日常を結びつけてあげると、子供の中で物語がもっと身近なものになっていきます。
まとめ:「名作」を“読ませる”より、「本が好き」な子に育ってほしいから

「世界名作絵本」と聞くと、なんだか「全部読ませなきゃ!」って、親が構えてしまうよな。

ええ。でも、本当に大切なのは、有名な絵本を読破することじゃないのよね。
「うちの子にはまだ早かったかな」
そう思ったら、焦らずに、一歩前のステップに戻ってみてください。そして、お子さんが目を輝かせる瞬間を、大切に見守ってあげてください。
子供の「本が好き」という気持ちは、急いで育てるものではなく、ゆっくりと、自然と芽生えていくもの。
焦らず、お子さんのペースに合わせて、最高の「はじめの一冊」を見つけてあげてくださいね。
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