はじめに:電池を変えても「遅い」なら、プラレール修理の合図

おかしい…。新品の電池を入れたばかりなのに、我が家の「つばめ (6両編成) 」が全然坂を登らない。平坦な道でも、まるでおじいちゃんのような走りだ。

6両も連結してるから重いんじゃない? 先頭車両だけにしてみたら?

試してみたが、それでも遅いんだ。モーター音は「ウィーン」と元気なのに、車輪が回っていない気がする…。これはエンジニアの直感だが、内部の動力伝達系にトラブルが起きているな。
こんにちは!元ソニーエンジニアで、動かないおもちゃを見ると分解せずにはいられない「いろパパ」です。
子供が大好きなプラレール。
長く遊んでいると、どうしても「遅くなる」「坂を登らなくなる」という不具合が出てきます。
「もう寿命かな?」と捨てるのは待ってください!
その症状、十中八九 「ギア割れ」 か 「モーターの劣化」 が原因です。
メーカー修理に出すと時間も送料もかかりますが、自分で直せば 部品代数百円 で、新品同様の爆速仕様に蘇らせることができます。
この記事では、実際に私が「つばめ」を修理した工程を、分解写真付きで徹底解説します。

はんだごて不要の裏技や、間違えやすい「割れてる風ギア (正常) 」の注意点まで、失敗しない修理のコツを伝授します!
プラレールが故障?「遅い・坂を登らない」原因の特定
まずは診断 (トラブルシューティング) です。
症状によって、交換すべき部品が異なります。
モーター音はするけど進まない=「ギア割れ」
スイッチを入れると「ウィーン!」とモーターは元気よく回っているのに、タイヤが回らない、または指で押さえるとすぐに止まってしまう。

この場合、モーターの回転を車輪に伝える 「ピニオンギア(白い小さな歯車)」 が経年劣化で割れ、軸が空回りしている可能性が高いです。
今回の「つばめ」もまさにこの症状でした。
異音がなく単に遅い=「モーター劣化」か「接触不良」
モーター音が弱々しい、あるいは時々止まる場合は、モーター自体の寿命か、スイッチ部分の金属が汚れて電気がうまく流れていない 「接触不良」 が疑われます。
【準備】プラレール修理に必要な部品と道具(Amazonで買える)
修理に必要なものは、ホームセンターやAmazonで簡単に揃います。
【必須アイテム】- プラスドライバー: ネジ山を潰さないよう、サイズが合うものを。
- 交換用ピニオンギア: タミヤのミニ四駆用などが流用できます。
※歯の数(8T、10Tなど)は元のプラレールに合わせて選んでください。多くのプラレールは「8T(8枚歯)」や「10T」などが使われています。 - KURE エレクトロニッククリーナー: 接点復活剤。これがあるとスイッチ不良が一発で直ります。
モーターもピニオンギアもミニ四駆用のものがそのまま使えます。
ピニオンギアは、8歯や10歯などもとのプラレールについていたものに合わせて購入してください。
【実践】画像で解説!プラレールの分解とギア交換手順

それでは、実際に「つばめ」をオペ (手術) していきましょう。
① プラレール車体カバーと「ギアボックス」の取り外し
まず、車体の裏面にあるネジを外し、カバーを取ります。
次に、動力ユニット (電池が入っている部分) から、さらにネジを外して 「ギアボックス(歯車が入っている箱)」 を取り出します。

- 注意点: ギアボックスのカバーは、ツメで止まっているだけでなく、一部が接着剤で固定されている場合があります。マイナスドライバー等を隙間に差し込み、テコの原理で 「パキッ」 と丁寧に剥がしましょう。 (※力を入れすぎると割れるので慎重に!)
② プラレールギアボックスの「殻割り」とギア交換
ギアボックスを開けると、中には複数の歯車が複雑に噛み合っています。


ここで最大の重要テクニックだ。 「開けた瞬間に写真を撮れ!」
どのギアがどの向きで入っていたか、一瞬でも目を離すと分からなくなる。写真は復旧のための命綱だ。
中を確認すると…案の定、モーターの軸についている白い小さなギア (ピニオンギア) に、縦に亀裂が入っていました。

これが空回りの原因です。
古いギアを抜き取り、新しいピニオンギアをグッと押し込みます。
③ プラレールモーター交換の裏技(はんだごて不要?)
もしモーター自体を交換する場合、本来は「はんだごて」を使って配線を付け替える必要があります。
しかし、今回はモーターは生きているのでそのまま使いました。
また、同じ型のモーターに交換する場合でもモーターに直接つながっているためはんだごてが必要です。
ただし、ピニオンギアだけならはんだ付けを外さずに、 ギアボックスのガワ(ケース)を少し歪ませて隙間を作り、無理やりモーターを出し入れする という荒技も可能です。
(※ただし、配線を切らないように細心の注意が必要です。自己責任でお願いします!)
私も今回、力を入れすぎてスイッチ部分の金具を少し歪ませてしまった…。組み立てる時に接触が悪くならないよう、ペンチで慎重に修正したぞ。


【重要】プラレールスイッチの接触不良を直す「魔法のスプレー」
古いプラレールあるあるですが、「スイッチを入れても反応が鈍い」「カチカチ何度かやらないと動かない」ということがあります。
これはスイッチの金属端子が酸化したり汚れたりしているためです。
ここで登場するのが 「KURE エレクトロニッククリーナー」 です。

- スイッチの隙間から、金属部分に向けてシュッと一吹き。
- スイッチをカチカチと数回往復させる。
これだけで、汚れが落ちて通電が劇的に改善します。
「壊れたかな?」と思ったおもちゃも、これで復活することが多い神アイテムです。
※注意※「プラレールには割れているように見える」正常なギアがある!
分解した時に、「あれ?こっちの黄色いギアもヒビが入ってる!」と焦ることがあります。
しかし、絶対に接着剤で埋めてはいけません。
無理に接着してはいけない「クラッチギア」

ギアボックス内にある、画像右の一見割れているように見えるギア (スリットが入っているもの) 。
これは 「クラッチギア」 といって、わざと切れ込みが入っています。
- 役割: 電車を手で無理やり押したり、坂道で詰まったりして過度な負荷がかかった時に、 わざと空回りしてモーターや他のギアが欠けるのを防ぐ安全装置 です。
ここを接着剤でガチガチに固めてしまうと、負荷の逃げ場がなくなり、最悪の場合モーターが焼き付いてしまいます。
「割れ」ではなく「仕様」なので、そのままそっとしておいてください。
白いギア(画像左=ピニオンギア)には黒い線が入っているのがわかると思います。これが原因です。基本、ギアが故障するときはここが一番弱いのでまずこれを交換してください。
メルカリ・中古購入の落とし穴「プラレール動作確認済み」の罠

廃盤になった車両をメルカリで買うこともあるけど、あれって大丈夫なの?

中古市場には魔物が潜んでいる。「動作確認済み」と書かれていても、安心はできないぞ。
フリマプラレールは「動く」けど「登らない」個体もある
出品者の多くは、平坦な床でタイヤが回るかどうかしか確認していません。
しかし、経年劣化したプラレールの多くは、負荷がかかると空回りする 「隠れギア割れ」 の状態です。
「届いてみたら坂を登らない!」というケースは非常に多いです。
- 対策: 中古を買うなら 「ギア交換前提」 で安く買うか、修理スキルを身につけておくのが無難です。
自分で直せれば、ジャンク品を安く仕入れて修理する「トミカ・プラレール再生工場」ごっこも楽しめますよ。
まとめ:プラレール修理すれば愛着も湧くし、新品同様に走る!
修理を終え、再び組み上げた「つばめ」。
スイッチを入れると、「ギュイーン!」と力強い音と共に、6両編成でも坂道をグングン登っていきました。


この復活の瞬間がたまらないんだ。数百円の部品交換で、思い出の詰まったおもちゃがまた走り出す。これを子供に見せるのも、良い教育になるはずだ。
捨てる前に、ぜひ一度「修理」に挑戦してみてください。
パパの株が上がること間違いなしです!
▼修理した車両を走らせるなら、こんなコースはいかが?

▼プラレールの基本から収納まで完全ガイド

▼プラレール修理じゃなくて、新しい車両を買ってみる?その場合はこちらの記事で。









































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