はじめに:「うちの子、どんな風に遊んでる?」その“遊び”の意味、知りたくない?

いやー、子供の遊びって見てると面白いよね!うちの息子(3歳近く)もさ、積み木をひたすら並べたり、突然ヒーローになりきって走り回ったり、毎日いろんな遊びをしてるんだけど…。ふと、「この遊びって、どういう意味があるのかな?」って思うことない?

わかるわー!特に、ずーっと一人で黙々と遊んでたりすると、「お友達と遊ばなくて大丈夫かしら?」ってちょっと心配になったり、逆に激しい遊びばっかりしてると、「もう少し落ち着いた遊びもしてほしいなぁ」なんて思ったり…。
こんにちは!「いろパパ」です。
子供にとって「遊び」は、心と体、そして社会性を育むための、とっても大切な活動です。でも、私たち親は、その「遊び」の種類や意味について、意外と知らないことが多いのかもしれません。
「この遊びは、どんな力が育つの?」
「他の子との関わり方は、どう変化していくの?」
「どんなおもちゃや環境を用意してあげたら、もっと遊びが豊かになるんだろう?」
そんな疑問を感じているパパママも少なくないはずです。
実は、子供の遊びを理解するためのヒントとして、「遊びの分類」という考え方があります。これは、研究者たちが様々な視点から遊びを整理し、名前をつけたものです。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、この「分類」を知っておくと、我が子の遊びをより深く理解し、成長を見守る上でのヒントや、関わり方のヒントが見えてくるんです!
今回は、たくさんある遊びの分類の中でも、特に知っておくと役立つ代表的な3つ、
- パーテンの分類(社会的な関わり方による分類)
- ビュラーの分類(遊びの機能・内容による分類)
- カイヨワの分類(遊びの本質・特性による分類)
について、「いろパパ」が分かりやすく解説していきます!この記事を読めば、「遊びの分類」の基本的な考え方が理解でき、お子さんの日々の遊びを見る目が、きっと少し変わるはずですよ!
なぜ「遊び」を分類するの?知っておくメリットとは?

「わざわざ遊びを分類するなんて、面倒じゃない?」と思うかもしれません。でも、この「分類」という視点を持つことには、こんなメリットがあるんです。
- 子供の遊びを客観的に捉えられる: 「うちの子、いつも一人遊びばっかり…」と漠然と心配するのではなく、「今はパーテンの分類でいう『一人遊び』の段階なんだな」「ビュラーの分類だと『構成遊び』に夢中なんだな」というように、冷静に子供の遊びを観察できるようになります。
- 発達段階や興味関心が見えやすくなる: 子供がどんな遊びを好み、どんな関わり方をしているかを見ることで、その子の発達段階や、今何に興味を持っているのかを理解する手がかりになります。
- 関わり方や環境設定のヒントになる: 「そろそろ『平行遊び』から『連合遊び』に移行する時期かな?少しお友達と関われるような声かけをしてみよう」「『構成遊び』が好きなら、もっと色々な素材を用意してみようかな」など、親としての関わり方や、おもちゃ選び、遊びの環境設定を考える上での具体的なヒントが得られます。
- 他の子との違いを、個性として尊重しやすくなる: 「あの子はもう協同遊びをしているのに、うちはまだ…」と焦るのではなく、「今は一人でじっくり遊びたい時期なんだな」「この子はアゴン(競争)よりミミクリ(模擬)が好きなタイプなんだな」と、その子のペースや個性を尊重しやすくなります。

なるほど!分類って聞くと難しそうだけど、子供の遊びを理解するための「ものさし」みたいなものなんだね!これを知っておけば、無駄に心配したり、他の子と比べて焦ったりすることも減るかもしれないな!
では、早速、具体的な分類法を見ていきましょう!
【分類法①】友達との関わり方はどう変化する?パーテンの「社会的遊びの分類」
アメリカの社会学者ミルドレッド・パーテンは、子供たちが「他の子供たちと、どのように関わりながら遊んでいるか」という社会性の発達に着目して、遊びを6つの段階に分類しました。子供の成長と共に、遊びの関わり方が変化していく様子がよく分かります。

【パーテンの社会的遊びの6段階】
- 何もしない行動 (Unoccupied Behavior):
- 特定の遊びをしているわけではなく、目的もなく周りを眺めたり、自分の体をいじったりしている状態。ボーッとしているように見えることも。
- 傍観的行動 (Onlooker Behavior):
- 自分は遊びに参加せず、他の子供たちが遊んでいるのをじっと見ている状態。興味はあるけれど、まだ輪に入れない、といった段階。
- 一人遊び (Solitary Play):
- 周りに他の子供がいても、全く関わらずに一人で自分の遊びに没頭している状態。自分のおもちゃで、自分のペースで遊びます。乳幼児期によく見られます。
- 平行遊び (Parallel Play):
- 他の子供のすぐそばで、同じようなおもちゃを使って、同じような遊びをするけれど、お互いに直接的な関わり(会話や協力)はない状態。隣で同じ積み木で遊んでいるけど、それぞれ別のものを作っている、といったイメージです。2歳~3歳頃によく見られます。
- 連合遊び (Associative Play):
- 他の子供たちと同じ遊びをし、おもちゃの貸し借りや簡単な会話はあるけれど、共通の目標や役割分担はない状態。一緒に砂場で遊んでいるけど、それぞれが好きなものを作っている、といったイメージです。3歳~4歳頃から増えてきます。
- 協同遊び (Cooperative Play):
- 他の子供たちと共通の目標に向かって、役割分担をしたり、ルールに従ったりしながら協力して遊ぶ状態。お店屋さんごっこで店員とお客さんの役割を決めたり、チームに分かれてゲームをしたり。幼児期の後半(4歳~5歳頃)以降に高度になっていきます。

へぇー!面白い!うちの子、最近お友達と公園に行くと、隣で同じ砂遊び道具を使ってるけど、全然会話しないで黙々と遊んでるの。「一緒に遊べばいいのに」って思ってたけど、あれが「平行遊び」なのね!ちゃんと段階があるんだわ。

そうだね!一人遊びばっかりに見えても、実は周りをしっかり見てたり(傍観)、隣で同じ遊びをしてるだけで、ちゃんと社会性が育ってる途中なんだって分かると、安心するよね。無理に「一緒に遊びなさい!」って言う必要はないんだな。
パーテンの分類を知っておくと、「うちの子、今どの段階かな?」と子供の社会性の発達を客観的に見ることができ、見守る視点が変わるかもしれません。
【分類法②】何して遊んでる?遊びの機能で見る!ビュラーの「機能・構成・受容遊び」
ドイツの心理学者シャルロッテ・ビュラーは、子供の遊びを「その遊びを通して、子供がどんな働き(機能)を使って楽しんでいるか」という視点で、大きく3つに分類しました。

【ビュラーの遊びの3分類】
- 機能遊び (Function Play):
- 体や感覚を使うこと自体を楽しむ遊び。
- 例:走る、跳ぶ、滑る、叩く、音を出す、水をパシャパシャする、砂の感触を楽しむ、光るおもちゃを眺めるなど。
- 乳幼児期に特に多く見られ、自分の体の動きや感覚を確認し、能力を発見していく喜びがあります。物を繰り返し落としたりするのも、この機能遊びの一種と捉えられますね。
赤ちゃんが物を投げるのも、ある意味機能遊びかも?→【2歳児の物投げ】やめて!にイライラ…もう限界!
- 構成遊び (Construction Play):
- 素材や道具を使って、何か新しいものを作り出したり、組み立てたりすることを楽しむ遊び。
- 例:積み木、ブロック(レゴなど)、粘土、砂場での山作り、お絵描き、工作など。
- 想像力や創造性、計画性、問題解決能力などが育まれます。完成した時の達成感も大きな喜びです。
構成遊びの代表!マグネットブロック→【正直レビュー】ピタゴラス ボールコースターサウンド徹底解説!
- 受容遊び (Reception Play):
- 絵本を読んでもらったり、音楽を聴いたり、お話を聞いたり、映像を見たりするなど、外部からの情報や刺激を受け入れて楽しむ遊び。
- 言葉の理解力、想像力、集中力、感性などが豊かになります。

なるほど!こっちは「遊びの内容」で分けてるんだね!ボールをポーンって投げて喜んでるのは「機能遊び」で、粘土でコネコネ何か作ってるのは「構成遊び」、僕が絵本を読んでるのをじーっと聞いてるのは「受容遊び」ってことか!分かりやすい!

そうね!子供の遊びって、この3つのどれか、あるいは組み合わさっていることが多いのね。大切なのは、どれか一つに偏るんじゃなくて、色々な種類の遊びをバランスよく経験することなのかもしれないわね。
ビュラーの分類を知ると、子供が今どんな遊びに興味があり、どんな能力を伸ばしている時期なのかを理解する助けになります。
【分類法③】遊びの「面白さ」の本質は?カイヨワの「遊びの4つの基本カテゴリー」
フランスの社会学者ロジェ・カイヨワは、遊びをより深く、「その遊びが持つ本質的な面白さや特性」という、少し哲学的な視点から4つの基本カテゴリーに分類しました。ちょっと難しい言葉も出てきますが、知っておくと「なるほど!」と膝を打つ面白さがあります。

【カイヨワの遊びの4カテゴリー】
- アゴン (Agôn / 競争):
- ルールに基づいた競争によって、自分の力を試したり、勝利を目指したりすることに面白さを見出す遊び。
- 例:かけっこ、鬼ごっこ、スポーツ全般、ボードゲーム、カードゲームなど。
- 努力、訓練、公平さといった要素が重要になります。
- アレア (Alea / 偶然):
- 自分の力ではコントロールできない運や偶然性に、ドキドキしたり、結果を楽しんだりする遊び。
- 例:くじ引き、じゃんけん、サイコロを使うゲーム、かくれんぼ(見つかるかどうかの偶然性)など。
- 運命に身を委ねるスリルが面白さの本質です。
ガチャガチャもアレアの要素があるよね!→【大人だってガチャガチャ!】「恥ずかしい」気持ち、卒業!
- ミミクリ (Mimicry / 模擬・模倣):
- 何かになりきったり、誰かの真似をしたりすることで、現実とは違う役割や世界を楽しむ遊び。
- 例:おままごと、ヒーローごっこ、お医者さんごっこ、電車ごっこなど。
- 想像力や演技力が求められ、他者の視点を理解するきっかけにもなります。
ごっこ遊びの代表、おままごと→おままごとはいつから?ねらい・効果を徹底解説!
- イリンクス (Ilinx / 眩暈・めまい):
- 回転したり、スピードを出したり、高いところに登ったりすることで、一時的に知覚の安定を破壊し、めまいやスリル、酩酊感を楽しむ遊び。
- 例:ぐるぐる回る、ブランコ、すべり台、ジェットコースター、高いところからのジャンプ(安全な範囲で!)など。
- 日常からの解放感や、身体的な快感が伴います。
トランポリンもイリンクスの要素がありそう!→【家庭用トランポリン完全ガイド】子供におすすめは?選び方・効果・デメリット・安全対策まで徹底解説!

へぇー!これはまた全然違う視点だね!競争がアゴン、運試しがアレア、なりきりがミミクリ、スリルがイリンクスか!面白いなぁ!うちの子が延々ぐるぐる回ってるのは「イリンクス」を楽しんでたんだな(笑)。

そう考えると、一つの遊びの中に複数の要素が入ってることも多いわね。例えば、鬼ごっこは競争(アゴン)だけど、誰が鬼になるかじゃんけんで決めるなら偶然(アレア)も入るし、ヒーローになりきって逃げるなら模擬(ミミクリ)の要素もあるかも!奥が深いわね!
カイヨワの分類は、子供が「なぜこの遊びが好きなのか?」という、遊びの根源的な魅力や動機を理解するヒントを与えてくれます。
【比較表】パーテン・ビュラー・カイヨワ、何が違うの?一目でわかる比較
ここまで見てきた3つの遊びの分類法、それぞれの視点や特徴を表で比較してみましょう。
分類法 (提唱者) | 視点・着目点 | 分類カテゴリー例 | 特徴 | 子育てへの活かし方(例) |
---|---|---|---|---|
パーテンの分類 | 他者との関わり方 (社会性) | 傍観、一人遊び、平行遊び、連合遊び、協同遊び | 子供の社会性の発達段階を示す。年齢と共に変化していく様子が分かりやすい。 | 子供の対人関係の発達段階を理解し、見守り方や声かけを考えるヒントに。無理に関わりを強要しない。 |
ビュラーの分類 | 遊びの内容・機能 (知的好奇心) | 機能遊び、構成遊び、受容遊び | 子供がどんな活動を通して世界を学び、楽しんでいるかを示す。 | 子供の興味関心や得意な遊びのタイプを知り、おもちゃ選びや遊びの環境設定に活かす。バランスよく様々な遊びを経験できるように促す。 |
カイヨワの分類 | 遊びの本質・特性 (面白さの源泉) | アゴン(競争)、アレア(偶然)、ミミクリ(模擬)、イリンクス(眩暈) | 遊びが持つ根源的な魅力や、子供が何に面白さを感じているかの動機を示す。 | 子供がどんな種類の「面白さ」を求めているかを理解し、遊びの幅を広げるヒントに。安全に配慮しつつ、多様な遊び体験を提供。 |
【重要なこと】
これらの分類は、互いに排他的なものではありません。例えば、「積み木で友達と協力してお城を作る」という遊びは、パーテンの分類では「協同遊び」、ビュラーの分類では「構成遊び」、カイヨワの分類では「ミミクリ(お城を作る=模擬)」や「アゴン(どっちが高く積めるか競争するなら)」の要素も含むかもしれません。
つまり、一つの遊びを、これらの分類法という複数のレンズを通して見ることで、より多角的に、深く理解することができるのです。
遊びの分類を知って、子供の遊びを「深く」見守ろう!
さて、パーテン、ビュラー、カイヨワという3つの遊びの分類法を見てきました。


いやー、思った以上に奥が深かった!でも、こういう視点を知っておくだけで、子供の遊びを見る目が全然変わりそうだよね!
ここで大切なことをお伝えします。これらの分類は、あくまで子供の遊びを理解するための一つの「枠組み」や「ツール」であって、子供をカテゴリーに当てはめて評価したり、「この分類の遊びしかしないからダメだ」と決めつけたりするためのものでは決してありません。
- 発達には個人差がある: パーテンの分類で、他の子より一人遊びの期間が長くても、それはその子の個性やペースかもしれません。
- 好みは様々: ビュラーの分類で、構成遊びより機能遊びを好む子がいても、それが悪いわけではありません。
- 安全への配慮は必須: カイヨワのイリンクス(眩暈)を楽しむ遊びでも、安全な環境を用意するのは大人の責任です。
これらの分類を知る一番のメリットは、子供が発しているかもしれないサインに気づきやすくなることです。
- 「最近、平行遊びが増えてきたな。そろそろお友達と関わるきっかけを作ってあげてもいいかも?」
- 「機能遊びばかりじゃなくて、構成遊びにも興味を持てるように、ブロックの種類を増やしてみようかな?」
- 「ごっこ遊び(ミミクリ)が好きみたいだから、お店屋さんセットをプレゼントしたら喜ぶかな?」
- 「この子は競争(アゴン)より、運試し(アレア)の方が好きみたいだな」

そうね!分類は目安として頭に置きつつ、一番大切なのは、目の前にいる我が子が、今、どんな表情で、何に夢中になっているのかを、しっかり見てあげることよね。そして、その子の「楽しい!」っていう気持ちを、最大限に尊重してあげたいわ。
「遊びの分類」という知識は、子供の遊びをより深く理解し、その成長を温かく、そして的確にサポートするための、心強い味方になってくれるはずです。
まとめ:遊びの世界は奥深い!分類を知って、子供の成長をもっと楽しもう!

今回は、「遊びの分類」という少し専門的なテーマについて、パーテン、ビュラー、カイヨワという3つの代表的な分類法を中心に解説しました。
【この記事のポイント】
- 子供の遊びを理解するために「遊びの分類」という視点が役立つ!
- パーテンの分類: 他の子との関わり方(社会性)の発達段階を示す(一人遊び→平行遊び→連合遊び→協同遊びなど)。
- ビュラーの分類: 遊びの内容・機能を示す(機能遊び、構成遊び、受容遊び)。
- カイヨワの分類: 遊びの本質的な面白さを示す(アゴン/競争、アレア/偶然、ミミクリ/模擬、イリンクス/眩暈)。
- これらの分類は子供を型にはめるものではなく、遊びを多角的に理解するためのツール。
- 分類を知ることで、子供の発達段階や興味関心を理解し、関わり方や環境設定のヒントが得られる。
- 一番大切なのは、目の前の子供の「楽しい!」という気持ちを尊重し、温かく見守ること。

いやー、面白かった!普段、何気なく見ていた子供の遊びにも、こんなに色々な意味や側面があったんだなって、目からウロコだったよ!これからは、息子の遊びをもっと注意深く観察して、「これは〇〇遊びかな?」って考えながら見守る楽しみが増えそうだ!

ええ、本当にそうね!子供の遊びの世界って、私たちが思っているよりもずっと豊かで、奥が深いのかもしれないわね。分類という知識をヒントにしながら、子供の「遊びたい!」っていう気持ちをもっと応援してあげられる親になりたいわ!
子供にとって、「遊び」は学びそのものであり、生きる力そのものです。ぜひ、今回ご紹介した「遊びの分類」という視点を、お子さんの遊びを見守る際の参考にしてみてください。きっと、今まで以上に子供の成長が愛おしく感じられたり、関わり方の新しいアイデアが浮かんできたりするはずですよ!
あわせて読みたい|子育て・遊び・おもちゃ選び
- 具体的な遊びの種類・おもちゃ
- 子供の成長・発達
- 【MBTI 子供向け】性格タイプを知れば子育てが変わる?診断でわかる個性の活かし方 (遊びの好みにも関係するかも?)
- 「癇癪は親のせい?」は呪いの言葉!2歳・3歳の爆発にイライラ限界なママパパへ贈る【原因と神対応】 (遊びの中で気持ちを発散することも)
- 【クーイング・喃語・バブリング】いつから?違いは?赤ちゃんの言葉の発達をパパが徹底解説! (遊びと言葉の発達も密接)
- おもちゃ選びのヒント
コメント