- はじめに|授乳が気持ち悪い…母親失格じゃない理由
- ディーマーとは?原因・症状・メカニズムを分かりやすく解説
- 【簡単無料ディーマー診断】7つの質問でセルフチェック
- 授乳したくない・気持ち悪いのは授乳嫌悪?ディーマーとの違い
- ディーマーになりやすい人の特徴と割合|妊娠中も起こる?
- ディーマーは授乳以外でも起こる?搾乳機・妊娠中のケース
- いろママの体験談|ディーマーに気づいた瞬間と卒乳までのリアル
- ディーマーを旦那に伝える方法|理解してもらう3ステップ+例文テンプレ
- トドラー授乳・タンデム授乳が辛い時の対処法|授乳嫌悪かも
- ディーマー対策5つ|授乳が辛い時のミルク育児という選択
- ディーマーの相談先|医師に理解されない時の対処法
- まとめ:ディーマー診断も使って、自分を優しくいたわって。
- あわせて読みたい!産後・育児の悩み・心のケア関連記事
はじめに|授乳が気持ち悪い…母親失格じゃない理由

あれ、ママ?なんだか少し元気ない?さっき、息子(3歳)が赤ちゃんの頃の写真を見て、ため息ついてたみたいだけど…。何かあった?

うーん…ちょっと、昔のことを思い出してたの。息子への授乳、もちろん幸せな時間もたくさんあったんだけど、時々、言葉にできないくらい不快な気持ちに襲われることがあって…。赤ちゃんはこんなに可愛いのに、なんで私はこんな気持ちになるんだろうって、すごく自分を責めて、一人で泣いてたこともあったのよ。
こんにちは、「いろママ」です。
今、この記事を読んでくださっているあなたは、もしかしたら、授乳という、本来であれば赤ちゃんとのかけがえのない愛おしい時間であるはずなのに、言葉では言い表せない「気持ち悪さ」「吐き気」「焦燥感」「イライラ」「悲しみ」といった、ネガティブな感情に襲われ、一人で深く悩んでいるのかもしれません。
「赤ちゃんはこんなに可愛いのに、どうしてこんな気持ちになるんだろう…」
「授乳したくないなんて、母親失格なんじゃないか…」
「男の子だから?大きい子(トドラー)への授乳だから、気持ち悪いの?」
「この不快な気持ち、旦那さんにも分かってもらえなくて、つい当たってしまう…」
そんな風に、誰にも相談できずに、自分自身を責めていませんか?
でも、どうか、もう自分を責めないでください。
その不快な感情は、あなたの愛情が足りないからでも、あなたが悪い母親だからでも、決してありません。
それは、「D-MER(ディーマー:不快性射乳反射)」という、ホルモンの働きによって引き起こされる、医学的な反射である可能性が非常に高いのです。
この記事では、かつての私のように、D-MER(ディーマー)によって孤独な悩みを抱える多くのママたちの心が、少しでも軽くなることを願って、
- 【あなたのせいじゃない】D-MER(ディーマー)とは?その正体と、なぜ起こるのか(原因)を分かりやすく解説
- もしかして私も…?【簡単無料ディーマー診断】7つの質問でセルフチェック!
- (夫である「いろパパ」に、診断ソフトを作ってもらいました!)
- ずっと気持ち悪い・授乳したくない…ディーマーと「授乳嫌悪」・産後うつの違い
- 授乳中だけじゃない?授乳以外でディーマーが起こるケースとは
- 旦那さんとの関係、トドラー授乳、タンデム授乳…ディーマーにまつわる“あるある”な悩み
- 【無理しなくていい】授乳が辛い時のディーマー対策|ミルク育児という選択肢
- 一人で抱え込まないで。医師も知らない?ディーマーの相談先について
などを、私の経験も交えながら、詳しくお伝えしていきます。
この記事を読み終える頃には、あなたの心が少しでも晴れやかになり、「私だけじゃなかったんだ」と、前向きな一歩を踏み出すきっかけになることを、心から願っています。
ディーマーとは?原因・症状・メカニズムを分かりやすく解説


まず、一番知ってほしいのが、この「D-MER(ディーマー)」の正体について。これを知るだけで、心がすごく楽になるはずだから。
D-MER(ディーマー)とは、Dysphoric Milk Ejection Reflex の略で、日本語では「不快性射乳反射」と訳されます。
これは、母乳が分泌される「射乳反射」が起こる直前に、数十秒〜2分ほど(長くても数分)、気分の落ち込み、不安感、焦燥感、イライラ、吐き気といった、ネガティブで不快な感情が、自分の意志とは関係なく、急激に湧き起こる生理的な反射のことです。母乳が流れ出すと、始まった時と同じくらい急に消え、次に母乳が出る時にまた起こります。
臨床検査技師として補足すると大切なのは、これが「精神的な問題」や「育児ノイローゼ」とは異なる、純粋な「身体的な反射」であるという点です。
なぜディーマーは起こるの?原因はホルモンにあった

ホルモンのせいって言われても、なんだかピンとこないなぁ。具体的に、体の中で何が起こってるの?
はい、そこが一番重要なポイントです。
ディーマーのメカニズムは、まだ完全には解明されていませんが、現在最も有力とされている仮説は、脳内のホルモンの急な変化です(2011年に症例を報告した Heise・Wiessinger の論文が示したもので、直接測って確かめた研究はまだありません)。
臨床検査技師としてわかりやすく説明すると以下のようなプロセスです。
- 赤ちゃんがおっぱいを吸うと、脳は「母乳を出せ!」という指令を出します。
- この時、母乳を作るホルモンである「プロラクチン」の濃度を、効率よく上げる必要があります。
- プロラクチンの濃度を上げるためには、脳内でその放出を抑制している「ドーパミン」というホルモンの働きを、一時的に急激に下げる必要があります。
- ドーパミンには、喜びを感じさせたり、気分を良くしたり、意欲を高めたりする働きがあります。
- そのドーパミンが、射乳反射の瞬間に急激に低下することで、その反動として、私たちは理由もなく「不快な感情」に襲われてしまうと考えられています。

つまり、ディーマーは、母乳を出すために必要な、ごく自然な体のメカニズムの過程で、一部のママに強く現れてしまう「副作用」のようなもの、と考えることができます。

そうなの!だから、「赤ちゃんは可愛いのに、なぜか気持ち悪い…」というのは、当たり前のことなのよ。あなたの愛情とは、全く別のところで、脳内のホルモンがジェットコースターのように変動しているだけ。だから、絶対に自分を責めないで。あなたは何も悪くないの。
【簡単無料ディーマー診断】7つの質問でセルフチェック

「もしかしたら、私のこの不快感もディーマーなのかな?」って感じているママも多いと思うの。そんなママたちのために、パパに協力してもらって、「ディーマー診断ソフト」を作ってもらったのよ!

うん!ママの話を聞いて、一人で悩んでいるママたちの力に少しでもなれたらと思って、頑張って作ってみたんだ。簡単な7つの質問に答えるだけで、あなたがディーマーの可能性があるかどうか、簡単な目安を知ることができるから、ぜひ試してみてほしいな。もちろん、これは医学的な診断じゃなくて、あくまでセルフチェックのためのツールだから、その点は理解しておいてね!
\あなたの「授乳中の不快感」はD-MERかも?/
▼今すぐ無料でセルフチェック!▼
D-MER診断ツール
不快性射乳反射の可能性をチェックします
【診断の使い方】
表示される7つの質問に、それぞれ4つの選択肢から直感で答えていくだけ。
すべての質問に答えると、あなたのディーマーの可能性についての簡単な解説とアドバイスが表示されます。
この診断を通して、自分の感じている不快感に「ディーマー」という名前がつき、その正体を知るだけでも、心が少し軽くなるかもしれません。
一人で抱え込まずに、まずは自分自身を知ることから始めてみませんか?
「可能性は低い」と出たのに授乳がつらい人は、次の授乳嫌悪・産後うつとの違いも読んでみてください。
▼ホルモンバランスの乱れはつらいです。ストレスチェックツールもあります
授乳したくない・気持ち悪いのは授乳嫌悪?ディーマーとの違い
「授乳が気持ち悪い」と感じるのは、ディーマーだけではありません。いつ・どのくらい続くかで、だいたい3つに分けられます。
| ディーマー | 授乳嫌悪 | 産後うつ | |
|---|---|---|---|
| いつ起こる | 母乳が出る直前 | 赤ちゃんが吸っている間 | 授乳と関係なく一日中 |
| 続く時間 | 30秒〜2分ほど(長くても数分) | 吸っている間ずっと。離すと引く | 2週間以上続く |
| よくある感じ方 | 急な落ち込み・不安・悲しさ・吐き気 | イライラ・怒り・肌がゾワゾワする・今すぐ離したい | 気分の落ち込み・眠れない・何も楽しめない |
| 起こりやすい場面 | 授乳・搾乳・泣き声などで母乳が出る時 | トドラー授乳・妊娠中の授乳・タンデム授乳・生理の再開 | 産後いつでも |
| まず相談する先 | 助産師・母乳外来 | 助産師・母乳外来 | 産婦人科・心療内科・保健センター |
ディーマーは母乳が出る反射に結びついているので、母乳が出始めると消え、授乳と授乳の間はふだんどおりに過ごせます。米国の調査でも、ディーマーの感じ方は産後うつとは違うと報告されています(Ureño ほか 2019)。反対に、授乳していない時も気分の落ち込みが続く・眠れない・何も楽しめない状態が2週間以上続くなら、ディーマーよりも産後うつを疑って、早めに産婦人科や保健センターに相談してください。
授乳嫌悪とは|吸われている間ずっとイライラ・ゾワゾワする
授乳嫌悪(英語では breastfeeding aversion)は、赤ちゃんがおっぱいを吸っている間ずっと、怒りやイライラ、肌の上を虫がはうようなゾワゾワした感覚、「今すぐ離したい」という強い衝動が続くものです。授乳中の母親694人に聞いた英国の調査(Yate 2017)では、こうした体験が数多く寄せられ、ディーマーとは区別して扱われています。
- 妊娠中の授乳や、上の子と下の子のタンデム授乳で起こりやすいことが以前から知られている
- ただし同じ調査では、妊娠しておらず1人の子に授乳しているママからも多く報告があった
- トドラー(1〜3歳)の授乳では、体をくねらせる・もう片方の乳首をいじるといった動きや、一日中くっつかれる「もう触られたくない」感覚がきっかけになる
- 産後に生理が戻った時期や、排卵・生理の前後にだけ強くなり、生理が終わると引くという声も多い
ディーマーと違って、授乳嫌悪は吸わせている間ずっと続くので、1回の授乳を短く区切る・回数を減らす・部分的に卒乳するといった工夫が直接効きやすいのが特徴です(対処法はトドラー授乳の節)。
授乳中の吐き気はディーマー?考えられる原因
ディーマーの症状として吐き気を挙げる人もいますが、母乳が出る時の吐き気そのものは、ディーマーがなくても起こることがあります。母乳を押し出すホルモンのオキシトシンは消化にも関わっていて、吐き気を起こすことがあるためです。国際認定ラクテーション・コンサルタントが運営する KellyMom によると、この吐き気は多くの人で産後6〜8週ごろまでに治まります。
- 授乳の前に軽く食べる・水分をとる(空腹や脱水でも気持ち悪くなりやすい)
- 赤ちゃんが大きくなってから吐き気が始まったなら、次の妊娠の可能性も考える(KellyMom もこの点を挙げています)
- 吐き気と一緒に気分の落ち込みが毎回数分だけ来るなら、ディーマーの可能性。上のセルフチェックを試してみてください
妊娠中から「授乳したくない」「気持ち悪い」と感じる人へ
まだ出産前なのに、授乳を想像するだけで気持ち悪い・したくない、と悩む人もいます。これは母乳が出る時に起こるディーマーとは別のもので、おかしいことでも、母親失格でもありません。母乳かミルクかは、ママの体と心が続けられる方法で選んでかまいません。妊婦健診の時に助産師さんへ「授乳に抵抗がある」と伝えておくと、産後の授乳の進め方を一緒に考えてもらえます。
ディーマーになりやすい人の特徴と割合|妊娠中も起こる?

ディーマーって、実際どれくらいのママが経験してるの?「なりやすい人」の特徴とかってあるのかな?
正直に言うと、ディーマーの割合は、調べ方によって大きく違います。研究はまだ少なく、決まった数字はありません。
| 調査 | 対象 | ディーマーの割合 |
|---|---|---|
| 米国(Ureño ほか 2019) | 産後6〜8週の健診に来た母親のカルテ | 9.1% |
| 日本・鹿児島市(Moriyama ほか 2024) | 3歳児健診に来た母親202人へのアンケート | 23.3%(47人が、少なくとも1人の子の授乳で経験) |
| 日本(北岡・立岡 2025) | 国内の母親への実態調査 | 1.6% |
鹿児島市の調査では、ディーマーという言葉を知っていた母親は3人に1人(32.7%)だけで、経験した47人のうち30人(63.8%)は誰にも相談していませんでした。「分かってもらえないと思った」「うまく説明できない」が理由です。数字に幅はあっても、「私だけ」ではないことは確かです。
「なりやすい人」についても、はっきり分かっていることは多くありません。臨床検査技師として論文を読んだうえで、言えることを整理します。
ディーマーになりやすい人の傾向|研究で分かっていること
- 授乳トラブルを経験した人
→ 鹿児島市の調査では、授乳で困った経験のある母親は、ない母親よりディーマーを経験した人が多かった(オッズ比3.77) - やせ型(BMIが低い)の人
→ 国内の調査で、BMIが低い母親ほど不快感が強い傾向があった - 急なストレスがかかった時
→ なりやすさというより「悪化する時」。1人の症例を詳しく追った報告では、急なストレスやカフェインのあとに悪化した - うつなど心の病気の既往
→ 関係を示す報告もあるが、まだ結論は出ていない。PMS が重い人がなりやすいという研究は見つからなかった
⚠️ 注意:上記に当てはまっても、必ずディーマーになるわけではありません。また、当てはまらなくても発症するケースは多数あります。「なりやすい=あなたが弱いから」ではなく、「体質によってホルモン反応の出方が違うだけ」と理解してくださいね。
妊娠中にディーマーは起こる?授乳中の妊娠で多いのは授乳嫌悪
授乳中に次の子を妊娠して「授乳が急につらくなった」という声は多いのですが、多く報告されているのはディーマーよりも、吸われている間ずっと続く「授乳嫌悪」のほうです(妊娠で乳首が敏感になることも重なります)。妊娠中にディーマーが起こりやすくなる・悪化するという研究は、今のところ見つかりませんでした。
つらさが「母乳が出る直前の数分」なのか「吸われている間ずっと」なのかで、どちらに近いか見当がつきます(違いの表)。妊娠中の授乳は体への負担も大きいので、辛ければ卒乳や断乳を検討しても構いません。なお、ディーマーは母乳が出る反射に結びついたものなので、授乳も搾乳もしていない(妊娠もしていない)時期に起こるものではありません。


ディーマーは授乳以外でも起こる?搾乳機・妊娠中のケース


そういえば、授乳していない時でも、ふとした瞬間に、あの嫌な感じに襲われることがあったような気がするんだけど…ディーマーって、授乳以外でも起こることってあるのかしら?
はい、その可能性はあります。ディーマーは「射乳反射」と連動して起こるため、直接授乳していなくても、射乳反射が起こる可能性のある状況では、同様の不快な感情が引き起こされることがあります。
- 赤ちゃんが泣いた時: 赤ちゃんの泣き声を聞いただけで、体が反応して射乳反射が起こり、ディーマーの症状が出ることがあります。
- 搾乳中: 搾乳器や手で搾る時も、授乳中と同じように射乳反射が起こるため、ディーマーを感じることがあります(ただし「搾乳の時は感じない」という人も少なくありません)。
- 次の授乳時間が近づいた時: おっぱいが張ってきて、体が次の授乳の準備を始めると、自然と射乳反射が起こりやすくなり、症状が出ることがあります。
- ふと赤ちゃんのことを考えた時: 赤ちゃんのことを強く思ったり、写真を見たりしただけで、愛情ホルモンと共に射乳反射が誘発され、ディーマーが起こることも。
このように、授乳中以外でも不快な気持ちになることがある、ということを知っておくだけでも、「私、どうしちゃったんだろう?」という不安を和らげることができます。
▼自分に厳しい人ほど子育て情報に縛られてしまいます。無理しなくていいんだがわかる記事です。


いろママの体験談|ディーマーに気づいた瞬間と卒乳までのリアル


ここでは、私自身がディーマーだと気づいた瞬間から、卒乳するまでの体験を、正直に話しますね。今まさに悩んでいるママの、少しでも支えになれたら嬉しいから。
【生後3ヶ月】最初の”違和感”は、おっぱいが張る直前に来た
息子を出産してしばらくは、授乳がただただ幸せな時間でした。でも生後3ヶ月頃から、授乳を始める直前の数秒間だけ、胸が「ザワッ」として、理由もなく泣きたくなる瞬間があることに気づいたんです。
最初は「ホルモンバランスが乱れてるのかな」「産後うつの始まりかも」と、ネットで検索しまくる日々。でも、どの記事にも当てはまらなくて、余計に不安になりました。
【気づいた瞬間】海外の育児フォーラムで”D-MER”という単語を見つけた
決定的に気づいたのは、息子が生後8ヶ月頃。英語で「breastfeeding nauseous feeling(授乳中の吐き気)」と検索して、たまたま海外のママフォーラムで「D-MER」という単語を見つけた瞬間、画面が滲んで見えました。
「これだ…私だけじゃなかったんだ」
その場で泣きながら、夫(いろパパ)に「これかもしれない」と伝えたのを今でも覚えています。
【夫に伝えた実際の言葉】
あの時、私が夫に伝えた言葉は、こんな感じでした。
「授乳のたびに、一瞬だけ頭が真っ暗になる感じがして、理由もなくあなたにイライラしちゃうの。これ、ディーマーっていう体の反射らしくて、私の性格とか愛情の問題じゃないの。数分で治まるから、そういう時はちょっとだけ離れてもらえると助かる」
この時、夫が「そうだったのか、気づかなくてごめん。責めてるわけじゃないって分かってるよ」と言ってくれたことで、私の心の9割は救われました。
【卒乳まで】症状は何歳まで続いた?
結論から言うと、私の場合は1歳2ヶ月で卒乳するまで、症状は続きました。授乳回数が減るにつれて、ディーマーが起こる頻度も自然と減っていった感覚です。
- 生後3〜8ヶ月:原因不明で一番辛かった時期
- 生後8〜11ヶ月:「これはディーマーだ」と認識してからは、心の負担が激減
- 生後11ヶ月〜卒乳:混合栄養に切り替えてから、授乳回数と共に症状も減少
「正体が分かるだけで、こんなに楽になるんだ」——これが、私が一番伝えたいことです。
この体験から、今悩んでいるあなたに伝えたいこと
もし今、当時の私と同じように泣いているママがいたら、声を大にして伝えたいです。
- ✅ あなたは一人じゃないし、母親失格でもない
- ✅ 正体を知るだけで心の重さは半分以下になる
- ✅ 辛ければミルク育児に頼ってもいい
- ✅ 夫には「体の反射で、性格の問題じゃない」と具体的に伝えて
次の章で、旦那さんへの伝え方をもう少し詳しく解説しますね。
▼実際に我が家でもミルク育児にお世話になりました。つらい人はぜひ読んで。


ディーマーを旦那に伝える方法|理解してもらう3ステップ+例文テンプレ


正直に言うと、僕も最初は「授乳のたびにイライラされる理由」が分からなくて、戸惑ってたんだ。でもママが”ディーマー”という言葉で説明してくれたから、受け止められたんだよね。
ディーマーで一番ママを苦しめるのは、「旦那に理解してもらえない孤独感」かもしれません。ここでは、実際にいろパパに伝わった方法を元に、3ステップでお伝えします。
ステップ1:感情的でない時に、冷静に話す
授乳直後のイライラの真っ只中で伝えると、「また八つ当たりされた」と誤解されがちです。授乳後30分以上経って、心が落ち着いた時間を選びましょう。おすすめは、赤ちゃんが寝た後の夜、もしくは朝のコーヒータイムです。
ステップ2:「病気ではなく”反射”である」と医学的に伝える
旦那さんの多くは「感情の話」より「仕組みの話」の方が受け取りやすい傾向があります。以下の3点をセットで伝えてください。
- 名前:「ディーマー(D-MER/不快性射乳反射)」という正式名称がある
- 原因:ドーパミンというホルモンが授乳直前に急に下がるためと考えられている
- 時間:30秒〜2分ほど(長くても数分)で自然に治まる一時的なもの
ステップ3:「具体的に何をしてほしいか」をお願いする
「分かってほしい」だけでは、旦那さんは何をすればいいか分かりません。具体的な行動リクエストを添えましょう。
旦那さんに伝える例文テンプレ(コピペOK)
【LINEで送る場合】
「ちょっと相談があるんだけど、授乳のたびに急に気持ち悪くなったりイライラしたりするの、”ディーマー”っていう体の反射なんだって。ドーパミンが急に下がるのが原因らしくて、私の性格とかあなたへの不満じゃないの。数分で治まるから、授乳直後の私がピリピリしてたら、少しだけそっとしておいてもらえると助かる。あと、可能ならミルクも半分担当してくれると、すごく楽になる🙏」
旦那さんにしてほしい行動リスト
| 行動 | なぜ助かるか |
|---|---|
| 授乳直後5分はそっとしておく | ディーマーのピークをやり過ごせる |
| ミルクの一部を担当する | 授乳回数=症状の回数が減る |
| 「大丈夫?」より「何か持ってこようか?」と聞く | 具体的な行動の方が楽になる |
| ディーマーについて自分でも調べる | 理解されている安心感がある |
旦那さんに触られるのも嫌…それもディーマー?
「授乳中、旦那さんに話しかけられるだけでイライラする」「触られたくない」という悩みもよく聞きます。母乳が出る直前の数分だけなら、ディーマーの不快感がたまたま旦那さんに向いているのかもしれません。数分たてば消えるので、その間だけそっとしておいてもらえば十分です。
一方で、授乳中以外も旦那さんに触れられるのがずっと嫌なら、ディーマーとは別のものです。一日中赤ちゃんを抱っこして授乳していると、「もうこれ以上触られたくない」と感じるママは多く、授乳嫌悪の調査でも同じ言葉がたびたび出てきます。旦那さんへの愛情がなくなったわけではありません。「今は体が触れられることに疲れている時期」と言葉にして伝え、自分だけの時間を少しでも作ってもらうのが近道です。気持ちの落ち込みが続く時は、ひとりで抱えずに助産師さんや保健センターに相談してください。

「理解してほしい」だけじゃなくて、「こうしてもらえると嬉しい」まで伝えるのがコツよ。旦那さんも、どうしたらいいか分かれば動いてくれるから。
トドラー授乳・タンデム授乳が辛い時の対処法|授乳嫌悪かも
赤ちゃんの頃はなんとか乗り越えられても、子どもが大きくなるほど「なんで気持ち悪いの?」って感じるママも多いです。大きい子への授乳がつらい時は、ディーマーだけでなく授乳嫌悪の可能性も考えると、対処法が見えてきます。
トドラー授乳がつらいのはディーマー?授乳嫌悪のことも
「トドラー」とは、一般的に1歳〜3歳頃のよちよち歩きの子どものことを指します。大きい子への授乳のつらさは、どのタイミングで来るかで見分けます。
- 母乳が出る直前の数分だけ落ち込む → ディーマー。月齢に関係なく、授乳を続けている間は起こりうる
- 吸われている間ずっとイライラ・ゾワゾワして離したくなる → 授乳嫌悪の可能性。トドラーの体をくねらせる動きや、もう片方の乳首をいじる癖、一日中くっつかれる疲れがきっかけになりやすい
- 「もう大きいのに」という周りの目がストレスになり、つらさを強めることもある
なお、「男の子だから気持ち悪い」「女の子だから気持ち悪い」と、子どもの性別で起こりやすさが変わるという根拠は見つかっていません。男の子への授乳が気持ち悪いと感じても、それは性別のせいではなく、体の反射や疲れから来ていると考えてください。
タンデム授乳がより辛くなる理由
「タンデム授乳」とは、上の子と下の子に同時に(または時期を重ねて)授乳を続けることです。ディーマーを持つママにとって辛くなる理由は以下の通り。
- 授乳回数が単純に増える=ディーマー発生回数も増える
- 妊娠中の授乳やタンデム授乳は、授乳嫌悪が起こりやすい場面として知られている
- 双子・年子の授乳でも同様の負担が起こりやすい
トドラー・タンデム授乳中のディーマー対処法4つ
- 段階的な卒乳を検討する
→ 辛ければ「夜だけ」「日中だけ」と部分的に卒乳するのも一つの選択です。 - 授乳中に気を紛らわせるアイテムを用意する
→ 好きな音楽、スマホ動画、冷たい飲み物など、意識をそらす”お供”が効果的。 - 授乳時間を短くする
→ トドラーなら言葉が通じるので、「3分だけね」とルールを作るのも有効。 - 罪悪感を手放す
→ 「大きい子への授乳が気持ち悪い=愛情不足」ではありません。体の反射です。

ママが笑顔でいることが、子どもにとって一番の栄養だよね。無理して授乳を続けるより、ママの心と体を優先してほしいな。
▼ミルク育児に関連する記事です。情報だけは心の隅に入れておいてください。


ディーマー対策5つ|授乳が辛い時のミルク育児という選択

ディーマーがホルモンのせいだって分かっても、やっぱり不快なものは不快だよね…。何か、少しでもその気持ちを和らげる方法ってないのかな?
ディーマーには、まだ確立した治療法がありません(薬で軽くなったという症例報告はありますが、1例だけです)。それでも、不快感を少しでも和らげ、上手に付き合っていくための対策やヒントはいくつかあります。
- 【対策①】知識は最大の武器!「これはディーマーだ」と意識する
- 不快な感情が襲ってきた時に、「あ、今、ドーパミンが下がってるだけだ。これはディーマーだ。数分で収まる」と客観的に認識するだけで、パニックにならずに済み、心の負担が大きく軽減されます。
- 【対策②】気を紛らわせる!授乳のお供を用意する
- 授乳の直前に、好きな音楽を聴いたり、面白い動画を見たり、美味しいお菓子を一口食べたり、冷たい水を一杯飲んだり…。何か、自分の意識を不快感からそらすことができる「お供」を用意しておきましょう。
- 【対策③】心と体をリラックスさせる
- 深呼吸をする、肩の力を抜く、楽な姿勢で授乳する、アロマを焚くなど、自分がリラックスできる方法を見つけましょう。
- 【対策④】十分な休息と栄養を心がける
- 睡眠不足や栄養不足、ストレスは、ホルモンバランスをさらに乱れさせ、ディーマーの症状を悪化させる可能性があります。できる限り、休息をとり、バランスの良い食事を心がけましょう。

そして、私が一番伝えたいのは、「絶対に無理をしなくていい」っていうこと。どうしても授乳が辛い時は、母乳育児にこだわりすぎる必要なんて、全くないのよ。
- 【対策⑤】ミルクとの混合栄養に切り替える、という選択肢
- ディーマーは射乳反射のたびに起こるので、授乳回数を減らすことは、不快感を感じる回数を減らすことに直結します。
- 全ての授乳を母乳にしようと頑張りすぎず、一部をミルクに置き換える「混合栄養」を試してみるのも、ママの心と体を守るための、とても賢明で愛情深い選択です。
- 例えば、ディーマーの症状が出やすい夜間だけミルクにしたり、パパにお願いできる時間帯はミルクにしたりするだけでも、気持ちは大きく変わります。
- 「母乳じゃないと愛情が伝わらない」なんてことは、絶対にありません。ママが笑顔でいられることこそが、赤ちゃんにとって一番の栄養なのですから。

そうだよね。ミルク作りも、今はすごく便利なアイテムがあるんだ。例えば、ボタン一つでミルク作りが完了する「自動調乳機」。これがあれば、夜中のミルク作りの負担も劇的に減るし、パパももっと積極的にミルク作りを担当できるからね!
- 【ミルク育児の強力なサポーター】自動調乳機を検討してみる
- ミルク育児に切り替える、あるいは混合栄養にする上で、ミルク作りの手間が負担に感じることもあるかもしれません。そんな時は、自動調乳機(自動ミルクメーカー)という文明の利器に頼るのも一つの手です。
- 最近では、日本の厚生労働省が推奨する「70℃調乳」に対応した安全なモデルも登場しています。どの製品が良いか、それぞれのメリット・デメリットを比較した記事もあるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ディーマーの相談先|医師に理解されない時の対処法

私が一番つらかったのは、この不快な気持ちを誰にも理解してもらえなかったことかもしれないわ…。産婦人科の先生に話しても、なんだかピンと来てない感じだったし…。
そうなのです。非常に残念なことですが、D-MER(ディーマー)は、まだ医療従事者の間でも認知度が低いのが現状です。そのため、産婦人科や小児科の医師に相談しても、「産後のホルモンバランスの乱れですね」「マタニティブルーの一種でしょう」といった、一般的な回答しか得られないことも少なくありません。
もしあなたがディーマーで悩んでいて、専門的なアドバイスを求めるなら、
- 母乳育児に詳しい助産師さん
- IBCLC(国際認定ラクテーション・コンサルタント)
- 地域の保健師さん
- 同じ悩みを持つママたちのオンラインコミュニティや支援団体
などに相談してみることをおすすめします。
特に、母乳育児の専門家である助産師さんやIBCLCの中には、ディーマーに関する知識を持ち、具体的なアドバイスをしてくれる方が増えてきています。
鹿児島市の調査でも、ディーマーを経験したママの約6割が誰にも相談していませんでした。うまく説明できなくても大丈夫です。「授乳の時だけ、毎回数分、理由もなく落ち込む」と伝えれば、助産師さんには伝わります。決して一人で抱え込まず、あなたを理解し、サポートしてくれる専門家や仲間を探してみてください。
まとめ:ディーマー診断も使って、自分を優しくいたわって。

ディーマーって、本当に知られていないだけで、実は多くのママたちが経験してることなのかもしれないね。「自分のせいじゃない」って知るだけで、救われる人がたくさんいるはずだ。
今回は、簡単なディーマー診断を利用しつつ授乳中に起こる不快な感情「D-MER(ディーマー)」について、その原因から対策、そして相談先まで、詳しくご紹介しました。

※図の「セルフチェック」は目安です。当てはまっても医学的な診断ではありません。
【この記事の超重要ポイント!これだけは覚えて帰って!】
- ✅ 授乳中に「気持ち悪い」「イライラする」といった不快な感情が起こるのは、あなたのせいではなく、「D-MER(ディーマー)」というホルモンによる生理的な反射の可能性大!
- ✅ 原因は、母乳を作るためにドーパミンが一時的に下がるためという説が有力。愛情不足とは全く関係ありません。
- ✅ 吸われている間ずっとイライラ・ゾワゾワするなら、ディーマーとは別の「授乳嫌悪」かも。トドラー授乳・妊娠中・タンデム授乳で多く、授乳を短く区切る・減らすのが効きやすい。
- ✅ 「もしかして私も?」と思ったら、まずは【簡単無料ディーマー診断】でセルフチェックを。(※医学的な診断ではありません)
- ✅ 辛い時は、無理に母乳育児にこだわる必要は全くありません。ミルクとの混合栄養や、便利な自動調乳機などを活用して、ママの心と体を守ることも、素晴らしい愛情表現です。
- ✅ 旦那さんや家族にディーマーのことを話し、理解と協力を求めることが、乗り越えるための大きな一歩。
- ✅ 一人で悩まないで! ディーマーはまだ認知度が低いですが、母乳育児に詳しい助産師さんなど、相談できる専門家はいます。

もし、今、授乳が辛くて、自分を責めてしまっているママがいたら、伝えたいです。あなたは、一人じゃない。あなたは、何も悪くない。赤ちゃんを愛する気持ちと、この不快な感情は、全く別のものです。だから、どうか自分自身を、そして毎日頑張っているあなたの体を、優しくいたわってあげてくださいね。
この記事が、あなたの心の重荷を少しでも軽くし、「私だけじゃなかったんだ」という安心感に繋がることを、心から願っています。
参考にした研究・資料
- Heise AM, Wiessinger D. Dysphoric milk ejection reflex: A case report. International Breastfeeding Journal. 2011;6:6. 論文
- Ureño TL ほか. Dysphoric Milk Ejection Reflex: A Descriptive Study. Breastfeeding Medicine. 2019;14(9):666-673. PubMed
- Moriyama Y ほか. 鹿児島市の3歳児健診での D-MER の調査. International Breastfeeding Journal. 2024;19:22. 論文
- 北岡奈桜, 立岡弓子. 我が国における不快性射乳反射(D-MER)に関する実態調査. 日本母性看護学会誌. 2025;25(2). J-STAGE
- Yate ZM. Breastfeeding/Nursing Aversion and Agitation の質的研究. Iranian Journal of Nursing and Midwifery Research. 2017;22(6):449-455. 論文
- KellyMom. Nausea when breastfeeding. 記事
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