
ある日、息子が大好きなアヒルのおもちゃをお風呂に入れた瞬間…中から黒いものが出てきたんです。あれは本当に焦りました。
3歳の息子がいる、いろママです。臨床検査技師として「カビ=菌」の怖さを誰よりもよく知っているつもりだった私が、まさかお風呂おもちゃのカビで青ざめる日が来るとは思っていませんでした。
結論から言います。お風呂おもちゃのカビは、 正しい知識と「3つの習慣」さえ身につければ、ほぼ完全に防げます。
この記事では、臨床検査技師の視点から「カビが生える本当の理由」と「効果的な消毒・掃除方法」、そして「カビが生えにくいおもちゃの選び方」まで、まるごと解説します。
毎晩お風呂のたびに憂鬱になっていたあの頃には、もう戻りたくないので (笑) 。

まず知っておきたい「お風呂おもちゃにカビが生える理由」
カビが喜ぶ環境が、お風呂にすべて揃っている

臨床検査技師として正直に言うと、お風呂のおもちゃってカビにとって「最高の住み家」なんです。
カビが繁殖するために必要な条件は 4つ 。「温度・湿度・栄養 (汚れ) ・酸素」です。お風呂場を見てください。
お湯の温度は20〜40℃ (カビの最適温度は25〜35℃) 、湿度は常に80〜100%、石けんカスや皮脂という栄養も豊富、そしてもちろん空気もある。 カビに「ここに住んで」と言っているような環境 なんです。
さらにお風呂おもちゃ特有の問題があります。スクイーズ (水鉄砲) タイプや、中が空洞になっているタイプのおもちゃは、 内部に水が入り込んで抜けない 構造になっているものが多い。外側をどんなに乾かしても、中でカビが育ち続けるわけです。

えっ、外側きれいでも中が真っ黒ってこと?

そう。押したときにカビ入りの水が出てきた、というのは実はよくある話なの。赤ちゃんが口に入れることを考えると、本当に放置できない問題よ。
カビの中でも特に注意すべき「黒カビ」
お風呂場でよく見る黒いカビの正体は、 クラドスポリウム(クロカビ)やアスペルギルス など。
これらは健康な大人には大きな問題にならないことが多いですが、 免疫系が未発達な乳幼児にとっては話が別 です。
誤嚥や継続的な吸入によって、アレルギー症状を引き起こしたり、呼吸器に影響を与えたりすることがあります。「カビを食べちゃった!」と慌てるより、 そもそもカビを生やさない仕組みを作る 方が何倍も賢い選択です。
▼赤ちゃんのおもちゃの衛生管理、消毒のタイミングや方法はこちらでも詳しく解説しています

【これだけでOK】カビ防止のための「3つの習慣」
習慣①:お風呂後は「振る・絞る・乾かす」を徹底する
最も手軽で効果の高い方法は、 お風呂のあとに水分を残さないこと です。
中が空洞のおもちゃは、使い終わったら 何度もしっかり押して内部の水を出す 。これを怠ると、数日で内側にカビが生えます。
その後、おもちゃ全体を振って水滴を飛ばし、 お風呂場の外に出して乾燥させる のがベスト。
お風呂場の中に置きっぱなしにするのは、「カビに水をあげている」のと同じです。

息子のお気に入りのおもちゃは、今もお風呂のあとは必ずリビングの棚に移動させています。「おもちゃも着替えるんだよ」って言いながら(笑)。
習慣②:週1回の「重曹つけ置き洗い」
毎日の乾燥だけでは落とせない石けんカスや皮脂は、週1回の定期洗浄で対処します。
重曹つけ置きの手順:お風呂の洗い桶にぬるま湯 (40℃前後) を入れ、重曹を大さじ2〜3杯溶かします。そこにおもちゃをまとめて投入し、 30分〜1時間つけ置き 。その後、古い歯ブラシや柔らかいスポンジでこすり洗いして、しっかりすすぐだけです。
重曹は食品添加物にも使われるほど安全性が高く、 赤ちゃんのおもちゃの洗浄に最適 です。カビの栄養源になる有機汚れを分解しながら、消臭効果もあるので一石二鳥。
習慣③:月1回の「クエン酸 or 酢つけ置き」でカビ菌リセット
重曹がアルカリ性なのに対し、 クエン酸や酢は酸性 です。交互に使うことで、より広い範囲の汚れや菌に対応できます。
クエン酸は薬局や100均でも手に入る粉末タイプが便利。ぬるま湯1リットルに小さじ1〜2杯を溶かして、30分つけ置きするだけ。カルシウム系の水垢や石けんカスにも効果的で、おもちゃの透明感が戻ります。

重曹とクエン酸って同時に使わないの?

それは絶対NG。アルカリと酸が反応して泡立つだけで効果が消えてしまうわ。別々の日に使うのが正解よ。
カビが生えてしまったときの「正しい消毒方法」
すでにカビが生えてしまった場合は、洗浄だけでは不十分です。「菌を死滅させる」消毒のステップが必要になります。
ステップ①:まず物理的にカビを落とす
目に見えるカビをそのままにした状態で消毒液をかけても、カビの奥まで浸透しません。まず重曹ペースト (重曹に少量の水を混ぜたもの) をカビ部分に塗り、歯ブラシで丁寧にこすって表面のカビを除去します。
ステップ②:アルコール消毒 or 次亜塩素酸ナトリウム希釈液
物理的に落とした後、以下のどちらかで消毒します。
アルコール(消毒用エタノール70%前後):
スプレーして5分ほど置いてから水洗い。プラスチック素材に使いやすく、乾きも早い。ただし ゴム素材は劣化させる可能性がある ので注意。
次亜塩素酸ナトリウム希釈液(キッチン用漂白剤など):
0.05%程度に薄めた液に5〜10分つけ置き。カビへの効果は最も高いですが、 使用後は必ず十分にすすぐこと 。素材によっては変色の可能性もあります。

臨床検査技師として補足すると、次亜塩素酸ナトリウムとよく混同される「次亜塩素酸水」は別物です。次亜塩素酸水は濃度管理が難しく、おもちゃへの使用では効果にばらつきが出ることも。乳幼児グッズへの消毒なら、 濃度が明確なキッチン漂白剤の希釈液 の方が信頼性が高いわ。
ステップ③:完全乾燥で仕上げ
消毒後は水分を完全に飛ばすことが大切です。自然乾燥の場合は風通しの良い場所で半日以上。急ぎの場合はドライヤーの冷風を使うと効率的です。
注意:カビが内部にまで広がっているおもちゃは、思い切って処分するのが正解です。 中が黒くなっているのが分かるもの、押したときに黒い水や白い粒が出てくるものは、洗っても根絶は困難です。
カビが生えにくい「お風呂おもちゃの選び方」

カビとの戦いを繰り返すうちに気づいたのが、「最初から生えにくいおもちゃを選ぶ」のが一番楽だということ。
避けたほうがいい構造:「水が入る穴があるもの」
スクイーズタイプや、底に小さな穴が開いているおもちゃは水が内部に入ります。 穴をふさぐ方法 として、熱に強い素材なら熱湯で溶かして穴を埋める、または専用のプラグを購入する方法もありますが、そもそも穴がないものを選ぶのが最善です。
おすすめの素材と構造
①一体成型のプラスチック製
継ぎ目がなく内部に水が入らない構造。鮮やかな色で子どもの興味も引きやすい。
②シリコン製
柔らかく、水をはじきやすい素材。汚れが付きにくく、消毒もしやすい。ただし品質にばらつきがあるので、日本製や安全基準をクリアしたものを選ぶこと。
③木製 (適切なコーティングあり)
表面コーティングがしっかりしていれば水に強い。ただしコーティングが剥がれてきたら買い替えを検討して。
▼お風呂おもちゃのおすすめはこちらで詳しく比較しています

▼水車タイプのお風呂おもちゃもカビになりにくいものが多くおすすめです

【保存版】お風呂おもちゃ衛生管理スケジュール
管理が続かない理由は「いつやるか」が決まっていないから。シンプルなサイクルを作るとラクになります。
| 頻度 | やること | 時間の目安 |
|---|---|---|
| 毎日(お風呂後) | 水分を絞り出す→外に出して乾燥 | 1〜2分 |
| 週1回 | 重曹つけ置き洗い | 30〜60分 (放置するだけ) |
| 月1回 | クエン酸つけ置き+全体チェック | 30〜60分 (放置するだけ) |
| カビ発見時 | 重曹こすり洗い→アルコール or 漂白剤消毒→完全乾燥 | 1〜2時間 |
| 半年〜1年ごと | 全体見直し、劣化・カビが取れないものは処分 | 15分 |

週1・月1の「つけ置き」は、お風呂掃除のついでにやると習慣になりやすいよね。

そう!私はお風呂の床を重曹で掃除するタイミングと合わせてやってる。一緒にやることで忘れないし、時間も無駄にならないの。
お風呂収納もカビ対策の一部。「置き方」を変えるだけで全然違う
どんなにきれいに洗っても、 収納が悪ければすぐカビが戻ります 。
やりがちだけど実はNGな収納
籠やネットにまとめて入れたまま放置:通気性が低く、水分が籠の中に溜まります。見た目はすっきりしますが、カビには最高の環境。
お風呂場の隅に積み上げる:床との設置面や隙間に水が溜まり、カビの温床になります。
カビが生えにくいおすすめ収納
吸盤付きの網カゴを高い位置に設置:水がたまりにくく、通気性も確保できます。使用後はおもちゃを並べておくだけ。
メッシュ素材の吊り下げ袋:浮かせて収納できるので乾きが早い。100均でも手に入ります。ただし、水が抜けるのはあくまで外側だけなので、内部に水が入るタイプのおもちゃは使用後に絞るのを忘れずに。
▼お風呂おもちゃの収納とカビ対策をセットで考えるならこちら

よくある質問
Q. カビが生えたおもちゃ、赤ちゃんが口に入れた場合は?
A. 少量であれば多くの場合は問題ありませんが、気になる症状 (嘔吐・下痢・アレルギー反応など) が出た場合はすぐに小児科に相談を。
臨床検査技師として言えば、「一度食べただけで重篤になる」ことは健康な子どもでは稀ですが、繰り返しの摂取やすでにアレルギー傾向がある場合は注意が必要です。該当のおもちゃはすぐに使用中止にしましょう。
Q. ミルトンはお風呂おもちゃの消毒に使える?
A. 使えます。
ミルトンは次亜塩素酸ナトリウム系の哺乳瓶消毒液で、おもちゃの消毒にも転用可能です。規定の希釈濃度で使用し、すすぎをしっかり行えば安心です。
▼ミルトンの正しい使い方と注意点はこちら

Q. 木製おもちゃはカビが生えたら処分するしかない?
A. 表面のカビであれば、酢水 (水1:酢1) で拭いて天日干しする方法で改善できることがあります。
ただし、木の内部まで侵食している場合は処分が安全です。「臭いが残っている」「黒ずみが拭いても取れない」場合はサインです。
Q. おもちゃ消毒に除菌スプレーは使っていい?
A. 「食品・おもちゃOK」と明記されているアルコール系スプレーなら使用可能です。
ただし、アルコールはゴム素材を劣化させることがあるため、素材に合わせて使い分けてください。臨床検査技師として付け加えると、「除菌99.9%」の表示は菌の種類や試験条件によって変わるので、過信は禁物です。
まとめ:カビゼロのお風呂時間は「仕組みづくり」で実現できる

息子があのアヒルのおもちゃに噛みついたあの日から、お風呂おもちゃの管理が変わりました。正直、最初は面倒だったけど、仕組みにしてしまえば全然苦じゃなくなるの。
この記事のポイントをまとめます。
カビを防ぐ3つの習慣:
毎日の「水分除去+外に出して乾燥」、週1の「重曹つけ置き」、月1の「クエン酸つけ置き」。この3つが回れば、カビの悩みはほぼ消えます。
カビが生えたときは3ステップで:
物理的に落とす→アルコール or 漂白剤で消毒→完全乾燥。内部まで侵食していたら迷わず処分。
そもそもカビが生えにくいおもちゃを選ぶ:
「水が内部に入る穴があるかどうか」を確認して、一体成型やシリコン製を優先的に選んで。

つまり、「選ぶ→使う→管理する」のすべてで工夫できるってことだね。

そう。難しく考えなくていいの。今日から一つだけ習慣を変えてみるだけで、来月のお風呂タイムはもう変わっているはずよ。
▼お風呂おもちゃのおすすめ選びはこちら

▼お風呂嫌いな子にこそ試してほしい!色が変わる入浴剤おもちゃはこちら

▼0歳・1歳向けのお風呂でも使えるおもちゃ選びの全体像はこちら

▼赤ちゃんのおもちゃ消毒の総合ガイドはこちら

























コメント