はじめに:「また感情的に怒っちゃった…」自己嫌悪ループから抜け出したい!
皆さん、こんにちは!2歳のイヤイヤ期真っ盛りの息子と日々奮闘中、「いろパパ」です。
子育てって、本当に予測不能なことの連続ですよね。さっきまでご機嫌だったのに、突然スイッチが入って大泣きしたり、ご飯をわざとひっくり返したり…。「もう、なんでなのー!?」って、ついカッとなって大きな声を出してしまった経験、ありませんか?

僕も、正直あります…。特に疲れていたり、時間に追われていたりすると、余裕がなくなってしまって。息子がわざと飲み物をこぼした時なんて、瞬間的に「こらー!」って怒鳴ってしまって…。そのあと、息子のびっくりした顔と、自分の情けない姿に、ものすごく自己嫌悪に…。
「ちゃんと“叱らなきゃ”いけないのに、感情的に“怒って”しまった…」
「『怒る』と『叱る』って、具体的に何が違うんだろう?」
「どうすれば、感情的にならずに、子供に伝わるように叱れるの?」
「私のこのイライラは、子育てのせい?それとも自分自身の問題…?」
そんな風に悩んでいるパパママ、きっと少なくないはずです。僕自身、まさにその一人でした。
子供のためを思って言っているつもりでも、それが「怒り」になってしまうと、子供を怖がらせてしまったり、逆効果になったりすることも…。

わかるわ…。私も「ダメでしょ!」って言った後で、「今の、ただ怒ってただけかも…」って反省すること、よくあるもの。子供の将来のためにも、ちゃんと「叱れる」親になりたいけど、その方法が分からないのよね。
この記事では、そんな「怒る」と「叱る」の違いに悩むパパママのために、
- 「怒る」と「叱る」の決定的な違いとは?(分かりやすい比較表付き!)
- なぜ私たちは「怒って」しまうのか? 子育て中にイライラする背景
- 「怒る」子育てがもたらす影響(子供と親自身への影響)
- 上手な「叱り方」の基本ステップと具体的な伝え方のコツ
- 保育現場や仕事にも活かせる! 「叱る」スキルの応用
- イライラと上手に付き合うヒント(アンガーマネジメントの第一歩)
- 心に刻みたい「叱り方」のヒント|偉人の言葉に学ぶ子育ての智慧
などを、「いろパパ」自身の反省や気づきも交えながら、分かりやすく解説していきます。
この記事を読めば、「怒る」と「叱る」の違いが明確になり、感情的な対応から抜け出し、子供の心に届く、前向きな関わり方へのヒントが見つかるはずです!
「怒る」と「叱る」、言葉は似てるけど…全然違う!その決定的な違いとは?
まず最初に、「怒る」と「叱る」、この二つの言葉の意味の違いをはっきりさせておきましょう。似ているようで、その目的も、相手に与える影響も、全く異なります。

感情爆発!「怒る」は自分のため?
「怒る」とは、自分の不快な感情(イライラ、不満、悲しみなど)を、そのまま相手にぶつける行為です。
- 目的: 自分の感情を発散させること、相手を自分の思い通りにコントロールしようとすること。
- 焦点: 自分自身の感情や都合。「なんで私の言うことを聞かないの!」「私の手間を増やさないで!」といった、自分本位な気持ちが根底にあることが多いです。
- 特徴:
- 感情的で、声が大きくなったり、強い口調になったりする。
- 人格否定や過去のことまで持ち出すことがある。(例:「いつもあなたはそうなのよ!」)
- 相手の気持ちや状況を考えないことが多い。
- 後で「言い過ぎた…」と後悔しやすい。

うーん、耳が痛いなぁ…。確かに、カッとなって怒鳴っちゃう時って、「なんで僕がこんなに大変なのに!」みたいな、自分の気持ちが先走ってる気がする…。反省。
愛情をもって導く「叱る」は相手(子供)のため
一方、「叱る」とは、相手の成長を願い、良くない行動や考え方を改善するために、理性的に注意し、教え導く行為です。
- 目的: 相手(子供)の成長を促すこと、社会的なルールや望ましい行動を教えること。
- 焦点: 相手(子供)の行動とその未来。「その行動は危ないからやめようね」「お友達にそういう言い方は悲しませるよ」といった、相手本位の視点があります。
- 特徴:
- 冷静で、落ち着いた口調。
- 問題となる「行動」そのものに焦点を当てる。(人格否定はしない)
- なぜその行動が良くないのか、理由を具体的に説明する。
- どうすれば良かったのか、代替案を示すこともある。
- 根底には相手への愛情や期待がある。

なるほど!「叱る」には、子供の将来を思って、という愛情がベースにあるのね。感情的にならずに、具体的に伝えることが大切なのね。
【比較表】「怒る」vs「叱る」一目でわかる違い
二つの違いを、表で分かりやすくまとめてみましょう。
比較ポイント | 怒る(Anger) | 叱る(Scolding / Teaching) |
---|---|---|
目的 | 自分の感情発散、コントロール | 相手の成長、教育 |
焦点 | 自分の感情・都合 | 相手の行動・未来 |
根底にあるもの | 不満、イライラ、支配欲 | 愛情、期待、教育的視点 |
状態 | 感情的、衝動的 | 理性的、冷静 |
伝え方 | 大声、強い口調、人格否定、曖昧 | 落ち着いた声、具体的、行動に焦点、理由説明 |
時間 | 過去のことまで持ち出すことも | 「今、ここ」の問題行動に焦点を当てる |
結果(相手) | 恐怖、萎縮、反発、不信感 | 理解、納得、反省、行動改善 |
結果(自分) | 一時的スッキリ感、後悔、自己嫌悪 | 達成感、相手との信頼関係構築 |
こうして見ると、その違いは明らかですよね。私たちが目指したいのは、間違いなく「叱る」関わり方のはずです。

なぜ私たちは「怒って」しまうのか?子育て中にイライラする理由
頭では「叱るべき」と分かっていても、つい感情的に「怒ってしまう」。それには、いくつかの理由が考えられます。決して、あなたが親として失格なわけではありません。

睡眠不足、自分の時間がない…パパママの疲労とストレス
子育て中のパパママは、本当に毎日お疲れ様です!
- 慢性的な睡眠不足: 夜泣きや授乳、早朝起きなどで、まとまった睡眠が取れない。
- 自分の時間がない: 食事もトイレもままならない、常に子供優先の生活。
- 終わらないタスク: 家事に育児に仕事に…マルチタスクで息つく暇もない。

本当にこれ!寝不足が続くと、普段なら流せることでもカチンときちゃうんだよね…。自分の時間が全くないと、心がどんどんすり減っていく感じがする。
心身の疲労は、心の余裕を奪い、イライラの引き金になりやすいです。まずは「疲れている自分」を認めてあげることも大切かもしれません。
「こうあるべき」理想と現実のギャップ
- 「ちゃんとした親でいなければ」
- 「子供は〇歳ならこれができるはず」
- 「世間の母親(父親)はもっとうまくやっている」
知らず知らずのうちに、自分の中に「理想の親像」「理想の子供像」を作り上げていませんか?その理想と、目の前の現実(言うことを聞かない子供、うまくいかない自分)とのギャップが大きいほど、イライラや焦りが募りやすくなります。
子供の発達段階への理解不足(イヤイヤ期、物投げなど)
特に幼児期は、大人から見ると「困った行動」に見えることが、実は発達の証であるケースも多いです。
- イヤイヤ期(第一次反抗期): 自我の芽生え。「自分でやりたい」気持ちの表れ。
- 物の投げ: 力加減が分からなかったり、探索行動だったりする。 子供の「物を投げる」行動に悩んでいる方は、【2歳児の物投げ】やめて!にイライラ…もう限界!発達の証と分かっても辛いママパパへ贈る【理由と対策】も参考にしてみてください。
- 言葉の遅れ: 発達には個人差が大きい。焦りは禁物。お子さんの言葉の発達が気になる方は、【体験談】1歳半・2歳で喋らない…発語なし?言葉が遅い?焦る気持ち、痛いほど分かります!で僕自身の体験談も綴っています。
- 癇癪: 自分の気持ちをうまく言葉で表現できないもどかしさの表れ。いわゆる「イヤイヤ期」の癇癪については、「癇癪は親のせい?」は呪いの言葉!2歳・3歳の爆発にイライラ限界なママパパへ贈る【原因と神対応】で詳しく解説しています。
子供の行動の背景にある発達段階を理解することで、「仕方ない時期なんだな」「成長している証拠なんだな」と、少し冷静に受け止められるようになるかもしれません。
「怒る」子育ての落とし穴|子供への影響と親の自己嫌悪
感情的に「怒る」ことを繰り返してしまうと、子供にも、そして親自身にも、好ましくない影響が出てしまうことがあります。
子供の心への影響

- 恐怖心と萎縮: 親の怒鳴り声や怖い顔に恐怖を感じ、常に顔色をうかがうようになったり、自分の意見を言えなくなったりする。
- 自己肯定感の低下: 「自分はダメな子なんだ」「親に愛されていないんだ」と感じ、自信を失ってしまう。
- 反発心の増大: 「どうせ怒られるなら」と、かえって反抗的な態度をとるようになる。
- 問題解決能力の欠如: なぜ怒られているのか理由が分からないままなので、同じことを繰り返したり、どうすれば良いか学べなかったりする。
- コミュニケーション不全: 親との信頼関係が築けず、心を開いて話せなくなる。将来的には、対人関係の構築に影響が出る可能性も。

聞いているだけで、胸が痛くなるわ…。怒ることで、子供の心を傷つけてしまっているかもしれないのね…。
親自身の心の消耗と後悔
- 自己嫌悪と罪悪感: 怒鳴った後に、「またやってしまった…」と自分を責め、落ち込む。
- 親子関係の悪化: 子供との距離を感じるようになり、関わるのが辛くなる。時には「パパいらない!」なんて言われてしまうことも…(涙)。【2歳「パパいらない」】は成長の証?パパ嫌い・パパイヤ期の原因と涙の対処法【体験談】も読んでみてください。
- 精神的な疲労: 常にイライラしたり、自己嫌悪に陥ったりすることで、精神的に消耗してしまう。
- 負のループ: 疲労やストレスから怒りやすくなり、怒ることでさらに疲弊し、自己肯定感が下がる…という悪循環に陥ることも。

まさに負のループだ…。怒った後の罪悪感って、本当に重いんだよね。自分も辛いし、子供にも良くないなら、やっぱりこのループから抜け出さないと!
上手な「叱り方」の基本|子供の心に響く伝え方のコツ
では、どうすれば感情的に「怒る」のではなく、効果的に「叱る」ことができるのでしょうか? ここでは、子供の心に響く「叱り方」の基本的なステップとコツをご紹介します。

① まずは深呼吸!クールダウンが最優先
カッとなった時、まずやるべきことは、叱ることではなく、自分の感情をクールダウンさせることです。
- 深呼吸する: ゆっくり息を吸って、長く吐く。数回繰り返すだけでも落ち着きます。
- その場を離れる: 可能であれば、一旦子供と距離を置き、別の部屋に行くなどして冷静になる時間を作る。
- 心の中で数を数える: 6秒数えるだけでも、怒りのピークは過ぎると言われています(アンガーマネジメントの「6秒ルール」)。

なるほど!すぐに反応しないで、まず一呼吸置くのが大事なんだね。物理的に距離を取るのも効果がありそう。
② 「何が」ダメだったのか具体的に伝える(人格否定はNG)
冷静になったら、子供の目を見て、具体的に「どの行動が」問題だったのかを伝えます。
- NG例: 「なんでそんなことするの!ダメな子ね!」(人格否定、曖昧)
- OK例: 「(具体的に)おもちゃを投げると、人や物に当たって危ないから、やめようね。」
- OK例: 「ご飯中に立ち歩くと、こぼれちゃうし、喉に詰まると危ないから、座って食べようね。」
主語を「私」にする(アイメッセージ)のも効果的です。「(あなたが)~するからダメ!」ではなく、「(私は)おもちゃを投げると、壊れちゃうんじゃないかって心配だな」「(私は)大きな声を出されると、びっくりしちゃうな」のように伝えると、非難がましくなく、子供も受け入れやすくなります。
③ 理由は短く、分かりやすく
なぜその行動がダメなのか、理由は子供が理解できるように、短く、簡単な言葉で伝えましょう。長々とお説教しても、幼児には理解できませんし、集中力も続きません。
- NG例: 「前にも言ったでしょう!何度言ったら分かるの!そんなことしてたら将来困るのよ!…(延々と続く)」
- OK例: 「熱いお鍋に触ると、やけどして痛いから、触らないでね。」
- OK例: 「お友達のおもちゃを無理やり取ると、お友達が悲しい気持ちになるから、貸してって言おうね。」
④ 感情的にならず、落ち着いた声で
声のトーンは低く、落ち着いた、しかし毅然とした態度で伝えることが重要です。感情的に大声を出しても、子供は内容よりも親の剣幕に怯えるだけになってしまいます。
⑤ 「どうすればよかったか」代替案を示す
ただダメ出しするだけでなく、「次からはどうすれば良いか」を具体的に教えてあげることで、子供は正しい行動を学ぶことができます。
- 例:「叩くんじゃなくて、『貸して』って言葉で言ってみようか?」
- 例:「壁に落書きしないで、この紙にお絵描きしようね。」
⑥ 叱った後はフォローも忘れずに(愛情を伝える)
叱ることで、子供は少なからずショックを受けたり、不安になったりします。叱りっぱなしにせず、最後は必ずフォローを入れましょう。
- 抱きしめる: スキンシップで安心感を与える。
- 愛情を言葉で伝える: 「あなたのことは大好きだよ」「ちゃんとできるって信じてるよ」
- できたことを褒める: 代替案を示した場合、それができたらしっかり褒める。

叱った後のフォロー、すごく大事ね!「あなたのことは大好き」って伝えてあげることで、子供も安心して、次から頑張ろうって思えるかもしれないわね。
このステップを意識するだけでも、「怒る」から「叱る」へのシフトがしやすくなるはずです。最初から完璧にできなくても大丈夫。少しずつ意識していくことが大切です。
保育現場や仕事にも通じる?「叱る」スキルを応用するヒント
「叱る」スキルは、子育てだけでなく、実は保育の現場や、職場でのコミュニケーションにも応用できる考え方です。

保育士さんの「叱り方」から学ぶこと
保育園の先生方は、日々たくさんの子供たちと接する中で、子供たちの気持ちに寄り添いながら、上手に「叱る」場面が多くあります。
- 子供の気持ちを受け止める: まず「〇〇したかったんだね」と気持ちを代弁してから、「でもね…」と伝える。
- 環境を整える: そもそも問題行動が起きにくいように、環境設定を工夫する。(例:おもちゃの数を調整する、導線を分かりやすくするなど)
- 一貫性のある対応: どの先生も同じ基準で対応することで、子供が混乱しないようにする。
- チームでの連携: 子供の情報を共有し、一貫した関わり方を心がける。
保育園選びの際は、こうした先生方の子供への関わり方、特に注意したり叱ったりする場面での対応を観察するのも、園の質を見極めるポイントになるかもしれません。安全な園選びについては【保育園見学 質問リスト付】事故を防ぐ!安全な園選びのチェックポイント徹底解説も参考にしてみてくださいね。
職場での部下指導・後輩育成にも活かせる?
職場での「叱る」場面、つまり部下や後輩への指導・注意も、感情的に「怒る」のではなく、相手の成長を促す「叱る」視点が重要です。
- 目的の明確化: なぜ注意するのか(ミスを防ぐため、成長のためなど)を意識する。
- 具体的な行動への指摘: 人格ではなく、具体的な行動や事実に基づいて伝える。
- 理由と改善策の提示: なぜその行動が問題なのか、どう改善すれば良いのかをセットで伝える。
- プライベートな場所で: 人前での叱責は避け、個別に話す。
- 期待を伝える: 指導の後には、相手への期待や信頼を言葉で伝える。

なるほど!子育てでの「叱り方」って、仕事でのコミュニケーションにも通じる部分がたくさんあるんだな。相手の成長を願うっていう根本は同じなんだね。

心が軽くなる「怒り」との付き合い方|アンガーマネジメントの第一歩
「叱る」スキルを身につけることも大切ですが、同時に自分自身の「怒り」の感情と上手に付き合っていく方法を知ることも、子育てを楽にする上で重要です。アンガーマネジメントの基本的な考え方を取り入れてみましょう。

自分の「怒りのサイン」を知る
自分がどんな時に、どんな風にイライラしやすいのか、客観的に自分を観察してみましょう。
- どんな時にイライラする? (例: 寝不足の時、時間に追われている時、子供が言うことを聞かない時、自分の思い通りにならない時)
- 怒りを感じると、体にどんな変化がある? (例: 顔が熱くなる、心臓がドキドキする、声が大きくなる、眉間にしわが寄る)
自分の「怒りのパターン」を知ることで、イライラしそうになった時に「あ、今、危ないかも」と気づき、早めに対処できるようになります。
6秒ルール?クールダウンの方法
先述の「6秒ルール」のように、怒りの感情のピークをやり過ごすための自分なりの方法を見つけましょう。
- 深呼吸
- その場を離れる
- 冷たい水を飲む
- 好きな音楽を聴く
- 「大丈夫、大丈夫」と心の中で唱える
完璧じゃなくていい。「まあ、いっか」の精神
子育ても、自分自身も、完璧を目指さないこと。これが一番大切かもしれません。
- 毎日100点満点じゃなくていい。
- 失敗したっていい。反省して次に活かせばいい。
- 他の家庭と比べない。うちはうち。
- 時には「まあ、いっか」「仕方ないよね」と、良い意味で諦めることも必要。

「まあ、いっか」って、すごく大事な言葉かもしれないわね。全部完璧にやろうとするから、疲れちゃうし、イライラしちゃうのかも。少し肩の力を抜いてみようかな。
子育ては時に大変ですが、見方を変えれば面白いゲームのようにも捉えられるかも? 【人生は神ゲー?】「子ども不要」だった僕がハマった、子育てという名の激ムズ裏ステージ攻略記もぜひ読んでみてください。
心に刻みたい「叱り方」のヒント|偉人の言葉に学ぶ子育ての智慧
感情的になりそうな時、あるいは「これでいいのかな…」と迷った時、先人たちの言葉が、ふと心を軽くしてくれたり、大切な視点を思い出させてくれたりすることがあります。ここでは、子育てや教育、人間理解の分野で知られる方々の言葉から、「怒る」のではなく「叱る(=育む)」ためのヒントを探してみましょう。


正直、立派な人の言葉って、自分にはハードルが高いなって感じることもあるんだけど…。でも、そのエッセンスを知るだけでも、子育ての新しい見方や、自分を許せるヒントが見つかるかもしれないよね。
マリア・モンテッソーリ 「子どもには、間違いをする自由を与えなければならない」
イタリアの医師であり教育家、モンテッソーリ教育の創始者であるマリア・モンテッソーリの言葉です。これは、子供が自分で試行錯誤し、失敗から学ぶことの重要性を示唆しています。
大人がすぐに手や口を出して「正しい方法」を教え込むのではなく、子供が自分で気づき、成長する機会を見守る。つい先回りして怒ってしまいがちな私たちに、「待つこと」「信じること」の大切さを教えてくれますね。
子供が何か「間違った」ことをした時も、それは学びのチャンスと捉え、一方的に怒るのではなく、どうすれば自分で気づけるか、を考えるきっかけになりそうです。子供の自主性を重んじるモンテッソーリ教育の考え方は、叱り方のヒントにもなりそうですね。モンテッソーリ教育について、モンテッソーリ教育は“やばい”?誤解と真実|家庭でできる実践法で詳しく解説しています。
アルフレッド・アドラー 「罰を与えることの効果は、短期的なものにすぎない」
「嫌われる勇気」でも知られる心理学者アルフレッド・アドラーの考え方です。アドラー心理学では、罰(怒ることによる支配)ではなく、「勇気づけ」によって人の自発的な行動を促すことを重視します。
罰で行動を変えさせても、それは恐怖心からの一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。むしろ、「どうすればよかったのか」を一緒に考えたり、「次はできるよ」と励ましたりする(=勇気づける)方が、子供自身の「良くなりたい」という気持ちを引き出すことに繋がる、という考え方です。感情的に怒るのではなく、子供の可能性を信じて「勇気づける」関わり、意識したいですね。
相田みつを 「にんげんだもの」
詩人であり書家である相田みつをさんの有名な言葉。短いですが、深いですよね。
これは、子供だけでなく、親である私たち自身にも向けられている言葉だと感じます。
完璧な親なんていない。イライラすることもあるし、失敗することもある。感情的に怒ってしまうことだってある。でも、それでいいじゃないか。「にんげんだもの」。
自分を責めすぎず、「まあ、いっか」と許せる心を持つことが、結果的に子供にも優しくなれる秘訣なのかもしれません。自己嫌悪に陥りそうな時に、思い出したい言葉です。
松下幸之助 「叱るということは、その人の成長を願う心のあらわれでなければならない」
パナソニック(旧松下電器産業)の創業者であり、経営の神様とも呼ばれた松下幸之助氏の言葉。これはまさに、「怒る」と「叱る」の本質的な違いを表しています。
部下育成にも通じる考え方ですが、子育てにおいても全く同じですよね。相手のためではなく、自分の感情や都合で発せられる言葉は「怒り」であり、相手の成長を心から願って発せられる言葉こそが「叱る」こと。叱る際には、その根底に「愛情」と「期待」があるか、常に自問自答したいものです。

どの言葉も、ハッとさせられるわね…。特にアドラーの「勇気づけ」や、松下さんの「成長を願う心」っていうのは、私たちが目指したい「叱り方」の核になる部分かもしれないわ。相田さんの言葉で、自分自身を許すことも忘れずにいたいわね。
これらの言葉は、すぐに完璧に実践できるものではないかもしれません。でも、子育てに迷った時、自分に余裕がなくなった時に、ふと思い出すことで、少しだけ視点を変えたり、心を落ち着かせたりする助けになるのではないでしょうか。
まとめ|「怒る」から「叱る」へ、親子で一緒に成長しよう
今回は、「怒る」と「叱る」の違いをテーマに、その定義から原因、対処法、そして保育や仕事への応用まで、幅広く考えてきました。

【この記事のポイント】
- 「怒る」 は自分の感情発散のため、「叱る」 は相手の成長を願う愛情表現。
- 子育て中の疲労やストレス、理想と現実のギャップなどが「怒り」の引き金に。
- 「怒る」子育ては、子供の心を傷つけ、親自身も消耗させる負のループに。
- 上手な「叱り方」は、①クールダウン → ②具体的に伝える → ③理由は短く → ④冷静に → ⑤代替案 → ⑥フォロー の6ステップ。
- 「叱る」スキルは、保育や仕事の場面でも役立つ普遍的なコミュニケーション術。
- アンガーマネジメントの考え方を取り入れ、自分の「怒り」と上手に付き合う。
- 完璧を目指さず、「まあ、いっか」の気持ちで、肩の力を抜くことも大切。

「怒る」と「叱る」の違い、しっかり理解できた気がするよ。正直、すぐに完璧にできるようにはならないかもしれないけど、まずはカッとなった時に「一呼吸置く」ことから始めてみようと思う。そして、息子への愛情を忘れずに、どうすれば伝わるか考えていきたいな。

ええ、私も。「叱る」って、親にとってもエネルギーがいることだけど、子供の成長のために必要な関わりなんだって改めて感じたわ。焦らず、子供と一緒に、親としても成長していきたいわね。
もし今、あなたが感情的に怒ってしまう自分に悩んでいるとしても、決して自分を責めすぎないでください。子育ては試行錯誤の連続です。「怒る」から「叱る」へ。その意識を持つだけでも、大きな一歩です。
この記事が、あなたの心が少しでも軽くなり、お子さんとのより良い関係を築くためのヒントになれば幸いです。

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